食物アレルギー患者における食物アレルゲン特異的細胞の抗原認識機構
Project/Area Number |
06265203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
河野 陽一 千葉大学, 医学部, 助教授 (60161882)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | オボアルブミン / T細胞株 / 合成ペプチド / 卵アレルギー / IL-4 / IFN-γ / エピトープ / 芽球化反応 |
Research Abstract |
卵アレルギー患者7名の末梢血単核球から、31株のOVA特異的T細胞株を樹立した。このうち、28株のT細胞株がOVA刺激によりインターロイキン4(IL-4)を産生し、また検索した24株中17株がIL-5を産生したのに対し、ガンマインターフェロン(IFN-γ)を産生する細胞株は認められなかった。T細胞株が認識するエピトープを解析するために、OVAの385のアミノ酸残基のすべてをカバーし、隣り合うペプチドとアミノ酸残基が11個重なりあうような13merの合成ペプチドを187個作成した。これら187個の合成ペプチドを11個ずつプールして17のグループに分け、T細胞株の一部について、この17のグループペプチドに対する芽球化反応を検討した。さらに、その一部について、個々のペプチドに対する応答性を解析した。その結果、4つのOVA T細胞エピトープ抗原決定基が明らかとなった。T細胞株は、OVAを認識するT細胞のうち、minorなポピュレーションを株化した可能性があることから、末梢血単核球のOVAおよびOVAペプチドに対する芽球化反応を調べた。しかし、OVA刺激に対する芽球化反応がきわめて低値であったことから、末梢血中のOVAに応答する細胞のポピューションはきわめて少数である可能性が示唆された。そこで、in vitroで末梢血単核球を1回OVAで刺激し、つづいてIL-2を加えることによりOVA特異的T細胞を増殖させた後に、OVAグループペプチドに対する芽球化反応を解析したところ、OVAで刺激した末梢血単核球は、数個の特定のグループペプチドに対して応答を示した。同一の患者から樹立されたT細胞株が認識したペプチドが、これらのグループペプチドに含まれていたことから、我々が樹立したOVA特異的T細胞は、主要エピトープを認識するT細胞株であり、これらOVA特異的T細胞株が認識するOVAエピトープが、IL-4やIL-5などのアレルギー反応に重要なサイトカイン産生に関連したエピトープであることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)