免疫担当細胞間相互作用に認められる免疫制御の分子機構
Project/Area Number |
06265204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浅野 喜博 東京大学, 医学部(医), 助教授 (70114353)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | 抑制性リンフォカイン / サプレッサーT細胞 / IL3 |
Research Abstract |
ヘルパーT(Th)細胞の抗原認識に引き続く細胞内シグナル伝達経路のどの部分が調節性T(サプレッサーT;Ts,増強性T;Ta)細胞によってどのようにコントロールされているのか、さらに、調節性T細胞が細胞間相互作用によって標的細胞の機能をコントロールする際の機能分子及び遺伝子の同定を行ない、免疫系のエフェクター機構としてのT細胞の活性化が、免疫調節機能を持つ細胞群との相互作用によってどのように制御されているかを解明することを目的としている。 本年度の解析から、CD4Ts細胞は抗原特異的なMHC拘束性の反応によって活性化され、可溶性物質によって、抗原非特異的・MHC非拘束性にTh細胞機能を抑制すること、この可溶性抑制物質は既知のいわゆる抑制性リンフォカイン(γIFN、IL10、TGBβ、TNFαβ)とは異なる未知の60-70kd分子であることが明らかになった。 Th細胞はIL3を産出する。このIL3はT細胞には作用しないとされていたが、本研究によって、IL3はタイプ2T細胞に対する増殖誘導活性を持つことが明らかになった。その作用発現のためにはTCRを介するシグナルを必要とした。このことは、TCRを介する特異的な刺激によって活性化された抗原特異的T細胞がIL3を産出し、周囲の閾値下の刺激を受けているT細胞を活性化し、免疫反応の特異性を保ちつつその反応を増強する巧妙な機構と考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)