コラーゲン誘導関節炎の発症機序の解析とその制御の研究-T細胞の抗原認識レベルに於けるマニピュレーション
Project/Area Number |
06265226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
垣本 毅一 産業医科大学, 医学部, 助教授 (20112352)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ヒト慢性関節リウマチ / クラスIIMHC / RA susceptibility sequence(RASS) / 抗RASS単クローン抗体 / T細胞エピトープ / CB11 / アナログペプチド / MHC・ペプチド療法 |
Research Abstract |
1)BB/DRラットのCA発症におけるRASSの役割 コラーゲン誘導関節炎(CA)易発症性のBB/DRラットがそのクラスIIMHCのRTIDβ鎖のpolymorphic領域に有するRASS(ヒト慢性間節リウマチ(RA)患者に相関性が高いHLAハプロタイプに共通してみられる配列)の合成ペプチドを使って抗RASS単クローン抗体(KS-3)を作製した。このKS-3はII型コラーゲン(IIC)感作BB/DRラットのin vitroのIIC刺激による増殖反応を阻止し、フローサイトメトリーによってこのラットの膵臓細胞に結合性を有すると共に、この精製抗体100μgを1回IIC感作時に静注すると、BB/DRラットのCA発症を抑制する活性を有しており、このことから、本ラットにおけるCA発症においてRASSが抗原提示に使用されている可能性が強く示唆された。 2)関節炎誘起性T細胞エピトープ(AE)について DBA/1マウス由来T細胞クローンK-102は、IICのCNBγフラグメントCD11(アミノ酸278個)と反応する。CB11中にはT細胞エピトープが少なくとも5個存在するが、我々は20merの合成ペプチドとの反応性などから、CB11のN末端60〜81にK-102が認識するAEが少なくとも1つ存在することを明らかにした。さらにIIC60-81を構成するアミノ酸とI型コラーゲン(CA誘導性を欠く)のα1(I)鎖の対応する残基とが相似性が高くなるようにsite-directed substitutionを行ったアナログペプチドを4種類合成して調べたところ、そのうちの1つ、IIC60-81(S68、78、80)(IIC60-81の68P→V、78P→Aおよび80P→Aに置換)は、DBA/1マウス(H-2^q)の脾細胞を抗原提示細胞(APC)とし、K-102の増殖反応を指標としたcompetitive antigen presentation assayおよびwildペプチドのIIC60-81で免疫する際、このIIC60-81(S68、78、80)を加えて免疫すると、CAの発症が有意に抑制されることから、この合成ペプチドはAPCレベルでMHCアンタゴニストとして作用している可能性が強く示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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