Project/Area Number |
06266204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
黒岩 厚 名古屋大学, 理学部, 教授 (20134611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横内 裕二 名古屋大学, 理学部, 助手 (60252227)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 転写因子 / ホメオボックス / ホメオドメイン |
Research Abstract |
Hox遺伝子群は転写因子をコードし、遺伝情報カスケードの下流にある遺伝子群の転写制御を通じて形態形成を制御しているが、これら標的遺伝子の実体、制御方式については未解明である。私たちはクロマチン免疫沈降法によってHoxa-4の標的遺伝子の探索を行っている。既にこの方法によって分離された標的遺伝子について、cDNAクローンを分離し塩基配列決定を行ったところ、特に酵母のYAK1に最も高い類似性を示すプロテインキナーゼドメインが見いだされた。YAK1はcAMPを介した細胞増殖系で抑制的に機能する。酵母のyak1相補性について検討を行ったところ、この遺伝子はyak1こ相補する事が判明した。このことからHox遺伝子は細胞増殖の制御に関わっていることが示唆され、この遺伝子はYAK1の脊椎動物ホモログとしてVYAKと命名された。VYAKは胚のほとんどの組織で弱い発現が観察されたが、いくつかの組織では強い発現が特徴的に見いだされた。強い発現は中腎間充織、脊髄神経節、鰓弓の特定の組織、肢芽間充織、神経管の外套層で観察された。これらの強い遺伝子発現領域はHox遺伝子発現領域とオーバーラップしているが、体の前後軸に沿った発現の差は認められなかった。VYAKはHoxa-4の特異的な標的遺伝子というよりもHox遺伝子群の標的遺伝子といった方がよいと考えられる。クロマチン免疫沈降法で得られたDNA断片は、最終エクソンの一部とそれより5'側のイントロンを含んでいた。この領域を含むゲノム断片をマウスβグロビン最小プロモーターに連結し、マウス奇形腫細胞P19とともにコトランスフェクションすると、転写量が4-5倍に増加した。このことからこのDNA断片は生体内においてもホメオドメインタンパク質の標的になることが判った。
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