Project/Area Number |
06267227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Research Institute, Osaka Medical Center for Maternal and Child Health |
Principal Investigator |
和田 芳直 大阪府立母子保健総合医療センター研究所, 代謝部門, 部長 (00250340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
顧 建国 大阪府母子保健総合医療センター研究所, 代謝部門, 研究員 (40260369)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | CDG症候群 / 糖タンパク質 / 免疫グロブリン / デコリン / プロテオグリカン |
Research Abstract |
CDG症候群では「あらゆる糖タンパク質」にアスパラギン結合型糖鎖を欠失した分子があると一般的には考えられており、その病因は粗面小胞体での糖タンパク質糖鎖合成初期代謝にあるとする仮説が広く受け入れられている。そして培養繊維芽細胞を用いて酵素活性測定が行なわれている。われわれもドリコール上で糖鎖を合成するための初めの2段階に必要な酵素であるdolicholkinase及びdolichol-P-Pに対するGlcNAc転移酵素の活性を測定したが分析した2家系において異常はなかった。また、タンパク質への糖鎖転移反応に必要なoligosaccharyl transferase活性もpreliminaryであるが正常であった。 血清IgG糖鎖の分析ではアスパラギン結合型糖鎖にガラクトース含量の低下はあるものの、肝臓由来の多くの糖タンパク質に証明されているようなアスパラギン結合部位からの糖鎖の欠失はなかった。このことはCDG症候群の病因に由来する糖鎖異常が糖タンパク質を産生する組織によって異なっていることを示唆していた。また、患者培養繊維芽細胞から分泌されたデコリンにおいてもアスパラギン結合型糖鎖の欠失はなかった。これらの事実は組織・細胞によってCDG症候群の糖鎖異常の表現型が異なっている可能性を示唆しており、病因に関する上の作業仮説は正しくないかも知れない。 一方、患者培養繊維芽細胞においてデコリンの発現低下とビグリカンの発現増加を見出した。これらの異常は本症患者乳児期の心嚢液貯留や中胚葉形成異常を説明できる可能性がある。
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