Project/Area Number |
06270224
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
名川 文清 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (10241233)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪井 昭夫 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (20163868)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | 嗅覚系 / 嗅覚受容体遺伝子 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
脊椎動物では、嗅上皮に存在する匂いを受容する嗅細胞がその軸索を脳の前部にある嗅球に投射してシグナルを伝達している。嗅細胞に発現される嗅覚受容体遺伝子は、ラットでは一千種類に及ぶ多重遺伝子系を構成していることが知られている。個々の嗅細胞では、このうち非常に限られた数、多分一種類の受容体遺伝子が発現していると推測されている。一方、嗅細胞は、単一の軸索を嗅球に投射する際、嗅球の表面に約2000個並んでいる糸球体のうち特定の一つを選んで、僧帽細胞や房飾細胞とシナプスを形成している。それでは、どのようにして嗅細胞は、数多くの嗅覚受容体遺伝子のうち少数のものを選んで発現しているのだろうか? また嗅細胞は、どのようにして嗅糸球体のうちひとつを認識して軸索を伸ばすのであろうか? この特異的シナプス形成に、嗅覚受容体の発現は必要なのだろうか? 本研究では、これらの疑問に答える糸口をつかむため、通常は決められた領域でのみ発現している特定の受容体遺伝子を、すべての嗅細胞で一様に発現するトランスジェニックマウスを作製し、内在在受容体遺伝子の発現及び嗅細胞の嗅球への投射がどのような影響を受けるかを解析する。私達は、嗅上皮細胞で一般的に発現するOMP遺伝子のプロモーターの下流に、嗅覚受容体♯28のコーディング領域を結合したキメラ遺伝子を構築し、トランスジェニックスマウスを作製した。これまでに、3系統、♯3、♯6、♯9のF_0マウスが得られている。これらは、それぞれが約10コピー、50コピー、2コピーのトランスジーンを持ち、現在各系統のF_1マウスを作成中である。今後、トランスジーン♯28の発現に伴い、内在性の♯28以外の受容体遺伝子の発現に変化があるかどうかを解析する予定である。また、これらトランスジェニッマウスにおいて、嗅細胞の嗅球への投射に変化があるかどうかついても解析する。
|