Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Research Abstract |
本研究は,(イ)物理化学的分離技術,(ロ)バイオテノロジー,(ハ)自然の浄化機構に基づくエコテクノロジーの3種の知的集約技術を連動して活用し,大容量水中の微量有機塩素化合物を除去・無害化し,バイオレメディエーション技術確立のための技術指針を得る目的とした。また,安全で健康な飲料水の確保を通じて,人間社会生活の健全なる基盤の確立に貢献する事を究極の目的とした。以下に得られた成果を要約する。 1.トリクロロエチレン・トリクロロフェノールの分解・資化菌の探索をフェノール菌,硝酸菌,早大化学棟の排水溝より採取した汚泥,公共下水処理場等種々の種汚泥を使用して寒天培養により行った。寒天培養の結果,汚泥の種類によらず,炭素源として有機塩素化合物のみの培地でも菌の増殖が認められた。また,菌の育成は汚泥及び有機塩素化合物の種類により異なり,特定の濃度に強い増殖が見られた。 2.活性化へのトリクロロエチレンの吸着平衡を測定し,吸着等温線がFreundlich型近似し得る事を明らかにした。 3.曝気時のトリクロロエチレンの液相から気相への総括物質移動容量係数と通気量との関係を明らかにした。 4.曝気・活性炭吸着によるトリクロロエチレンの連続処理を行い,曝気により活性炭の負荷が低減され,処理効果が増大し,曝気槽から漏出するトリクロロエチレンは活性炭吸着により充分除去可能な事を明らかにした。 5.生物膜付着固定化担体として活性炭コート顆粒ポリビニルアルコールを充填した固定層型バイオリアクターを用いて,トリクロロエチレンの連続処理実験を行い,除去率:99%以上と極めて良好な処理結果を得た。さらに,流動層型バイオリアクターによるトリクロロエチレンの連続処理実験を開始した。装置内にはVorticella convallariaやAerosome hemprichi等の微小動物が見られ,高次の植物連鎖が成立している事が観察された。
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