Project/Area Number |
06271208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坂村 博康 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (00114489)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 産業活動 / 地球環境インパクト / LCA / リターナブルビールビン |
Research Abstract |
本研究は、産業活動によって生じる環境インパクトを定量的に分析、評価して地球環境問題に対する判断の指標材料とすることを目的としている。研究対象としてリターナブルビールビンを選択し、そのLCAを行った。ビールビンは、再使用可能、、大量生産、比較可能な製品の存在、破棄ガラスの原料化(カレット)などの理由により、LCAモデルとして最適な製品の一つと考えられる。まずビールビンのLCAプログラムを開発した。原料製造から破棄までのデータは、関連する各企業から提供された生データを整理して用いた。このプログラムは、6つの可変パラメータ(ソーダ灰の輸入比率、カレット使用率、カレット輸送距離、ビン使用回数、空きビン輸送距離、ビンの重量)が導入されていること、6つの各ステージ(原料製造、ビールビン製造、ビール充填、流通・使用、廃棄、ライフサイクル全体)のインプット量、アウトプット量がただちに算出できることなどを特徴としている。これを用いていくつかの観点からビールビンの環境負荷を検討を行った。例えば二酸化炭素排出量、あるいはエネルギー消費量を減らす対策として、再使用回数を増やすこと、およびビンの重量を減らすこと、空きビン輸送距離を短くすることが効果的であり、したがってビンの重量を減らすとともにビンの強度を高めることや、ビール工場の再配置などが有効な対策であることがわかった。またビールビンを1回で廃棄した場合の二酸化炭素排出量は基準値の20回使用に比べて6.9倍も多く、1回で廃棄されるワンウェイビンのリターナブル化は、二酸化炭素排出量またはエネルギー消費量の減少に対して大きな効果をもたらすと推察された。カレット率およびソーダ灰の輸入比率を高めることは、エネルギー消費としては効果的処置とはいえないが、原料消費の観点でみるとかなり有効的方法であることも認められた。このプログラムは若干の手直しで他の製品にも応用できるものと思われる。
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