Project/Area Number |
06271239
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
末吉 徳久 京都大学, 医学部, 助手 (10263071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 俊宏 京都大学, 医学部, 助手 (50188314)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 太陽光 / ピリミジン / トランジション / P53遺伝子 |
Research Abstract |
太陽光近似の紫外線(UVB)を照射することによって生じたマウス皮膚腫瘍におけるp53遺伝子の変異の有無をPCR-SSCPを用いてスクリーニングしたところ12/20(60%)の突然変異の存在が疑われた。そこで本研究では日本人における露光部と非露光部に生じた皮膚腫瘍におけるp53遺伝子の変化を比較することによりヒトにおける太陽光特有の遺伝子変異がどのようなものであるかを検討した。日本人の露光部に発生した皮膚腫瘍30例(基底細胞上皮腫(BCC)16例、扁平上皮癌(SCC)14例)、非露光部に発生した皮膚腫瘍22例(BCC16例、SCC6例)についてホルマリン固定、パラフィン包埋切片標本より、顕微下で、できる限り腫瘍周辺組織が含まれず、腫瘍組織のみが含まれるように、DNAを抽出し、p53遺伝子のエクソン5-8についてPCR-SSCP(一本鎖高次構造多型解析法)を用いて突然変異の有無をスクリーニングしたことろ、露光部腫瘍の30%(9/30)、非露光部腫瘍の40%(9/22)に突然変異がうたがわれた。突然変異のうたがわれたものについて塩基配列を決定した。変異の種類をみてみると露光部の腫瘍では6/9例でピリミジン塩基の並んだ部位でトランジションがみられた太陽光による塩基置換が強く疑われた。一方、非露光部のものでは、ビリミジンの並んだ部位でのトランジションは、2/10例にしか見られず、トランスパーションが高率にみられることより、癌の発生の過程に変異p53遺伝子の関与はあるものの、変異の原因として、紫外線の関与は低いと推察される。症例数が少なく、統計的解析は行っていないが、露光部での腫瘍では、非露光部の腫瘍と比べると、トランジションがかなり多く、露光部に生じた腫瘍の発生に太陽光によるp53遺伝子の変化が関与していることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)