使用済み触媒の完全再利用化による地球インパクト低減化技術の開発に関する研究
Project/Area Number |
06271251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
井上 勝利 佐賀大学, 理工学部, 教授 (90039280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉塚 和治 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (70191567)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 使用済脱硫触媒 / 溶媒抽出 / レアメタル / 資源回収 / リサイクリング / 協同効果 / ホスフィン酸抽出剤 / IX63 |
Research Abstract |
例えば組成が以下の通り(単位はいずれもppm)の使用済み脱硫触媒の全溶解液からそれぞれの金属を個別に効率的に分離することが可能な抽出剤、および抽出条件のスクリーニングを行った。Mo:2600、V:810,Co:1000,Ni:210,Fe:40,Al:12410,pH=1.0〜1.5。その結果いずれの抽出剤を用いてもモリブデンは非常に低いpHからでも抽出可能で、他の金属との分離は容易である。バナジウムのアルミニウムからの分離はCyanex272,PIA-8およびLIX63を用いると可能であることが判った。抽出されたモリブデンとバナジウムの逆抽出は5〜7%のアンモニア水を用いれば可能である。また共出された微量の鉄はこの段階で分離される。pH=1.5程度の低いpHで、しかも大量のアルミニウムが存在する液から少量のコバルト、ニッケルを選択的に抽出することは容易でない。しかしLIX63と各種の酸性抽出剤との混合溶媒を用いると大きな共同効果が発現され、これが効果的に達成できることが判った。LIX63への酸性燐化合物抽出剤の添加による共同効果の大きさの程度は以下の順序で減少した。OPEHPA>D2EHPA>TR-83〜PC-88A>Cyanex272〜PIA-8。しかし強力な酸性抽出剤との共存によりLIX63の抽出能力は徐々に劣化していくことも判った。これに対してCyanex272やPIA-8との混合抽出剤では1年以上経過した後も抽出能の低下は見られなかった。従って実際のプロセスにおいてはこれらの混合抽出剤の使用が勧められる。この場合コバルトの抽出は比較的迅速に進行するのに対し、ニッケルの抽出は非常に緩慢であった。またニッケルの剥離にはかなりの高濃度の酸の使用が必要とされることも判った。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)