テトラヒドロイソキノリン関連化合物による細胞死に関する研究
Project/Area Number |
06272211
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
丹羽 利充 名古屋大学, 医学部, 助教授 (20208268)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永津 俊治 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (40064802)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | 1-フェニルTIQ / 1-フェニルNMTIQ / MPTP / GC / MS / 脳 |
Research Abstract |
パーキンソン病患者の脳内に発見された1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(TIQ)をサルに投与することにより、パーキンソン病様症状を惹起することが明らかになった。しかし、TIQの脳内濃度はパーキンソン病患者において必ずしも増加していない。このため、他のTIQ関連化合物をパーキンソン病患者脳内で探索した。この結果、1-フェニル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(1-フェニルTIQ)および1-フェニル-N-メチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン(1-フェニルNMTIQ)をパーキンソン病患者脳内において初めて検出した。パーキンソン病患者とコントロール患者の脳から抽出した。脳5gをEDTAとアスコルビン酸を含む過塩素酸液中でホモゲナイズした。遠心後、上清を集めジエチルエーテルで抽出し、その水相をNaOHでpH11に調節しジクロロメタンで抽出した。有機相をEDTAとアスコルビン酸を含むHClで抽出した。水相をNaOHでpH11に調節しジクロロメタンで抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで脱水し、窒素気流で乾固した。残渣を酢酸エチルに溶解し、ガスクロマトグラフィー/タンデムマススペクトロメトリー(GC/MS/MS)の選択反応検出(SRM)により測定した。標品としての1-フェニルTIQと1-フェニルNMTIQはフェニルエチルアミンと安息香酸から合成した。パーキンソン病患者の脳内に1-フェニルTIQと1-フェニルNMTIQを初めて検出した。1-フェニルNMTIQは1-フェニルTIQのN-メチル化により内因性に生成するものと考えられる。これらの化合物、特に1-フェニルNMTIQは1-メチル-4-フェニル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(MPTP)に構造がにているためパーキンソン病における病因論的意義の検討が今後必要である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)