DNA分断化に変異を持つ神経細胞株での原因遺伝子の検討
Project/Area Number |
06272236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
澤田 誠 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所・応用細胞, 講師 (10187297)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | PC12 / DNA分断化 / 神経細胞死 / 細胞周期 / アデノウイルス / E1A遺伝子 |
Research Abstract |
PC12細胞から分離した細胞が死滅する時にDNAの分断化が起こりにくい亜株PC12FRにアデノウイルス由来のE1A遺伝子を導入することによって障害されていたDNAの分断化が回復した細胞を用いてアポトーシスで見られるDNA分断化に関わる細胞内の因子またはその遺伝子を同定分離することを目的で以下の実験を行った。 1)PC12FRは親株のPC12に較べて増殖性が昂進していた。E1A遺伝子を導入したPC12FRではさらに増殖性が昂進した。いろいろな成長因子、サイトカインの作用を調べたところNGFとbFGFに細胞死の抑制成果がみられた。またTNFはE1A遺伝子導入による細胞死を促進することがわかった。 2)E1Aの作用を増強したり拮抗したりする遺伝子や、細胞死に関与することが示唆されている遺伝子の変動を調べたりこれら遺伝子のうちクローン化されたものを導入して効果を調べた。使用した遺伝子の中でアデノウイルス由来E1B遺伝子がE1Aの作用を抑制した。さらにE1B遺伝子は親株のPC12やマウス中枢神経細胞株のN18やN1E115の細胞死も抑制した。 3)E1Aタンパクに対する抗体でE1A導入細胞の抽出液を免疫沈降し結合している分子を分離し同定することを試みた。E1A遺伝子産物の免疫沈降で共沈するタンパクとしてはcdkやサイクリンなどの細胞周期の調節に関与する因子が検出できたが、p53などの細胞死を誘導する因子の共沈は現在までのところ確認できなかった。 以上の結果から演者らの作製したシステムでは細胞周期に関与した因子が細胞死の決定に重要な役割を果たしていることが考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)