発生工学的手法を用いた脳神経細胞に対する神経成長因子の生存・維持機能の解明
Project/Area Number |
06272241
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
花岡 和則 北里大学, 理学部, 教授 (40189577)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 神経成長因子(NGF) / 胚幹細胞 / キメラ / lacZ / 発生工学 / 胚操作 |
Research Abstract |
神経成長因子(NGF)の機能を個体レベルで解析することを目的とし、本年度は以下の実験系を確立した.まず,マウス胚幹細胞E14株に,ヒトペプチド伸展因子(EF1αα)プロモーター,β-ガラクトシダーゼ遺伝子(lacZ遺伝子)及び核移行シグナルを含むDNA断片をネオマイシン耐性遺伝子とのco-transfectionにより導入した.このようにして作成したES細胞ENL28株を用いてマウス胚とキメラを作成すると,マウスのあらゆる組織でlacZ遺伝子が発現し,X-gal染色によりES由来の組織の細胞核が青染されるので宿主の胚細胞と組織レベルで区別できる.ついで,ENL28細胞にEF1αプロモーターを連結したNGF遺伝子をハイグロマイシン耐性遺伝子とのco-transfectionにより導入した.ハイグロマイシン耐性ES細胞株を多数クローニングし,これらの細胞株から培地中に高濃度のNGFが分泌されていることを確認した.これらのES細胞株を用いて多数のキメラマウスを作成した.これらのキメラマウスのなかでX-Galで青染される細胞ではNGFが高濃度に合成されていることになり,局所的異所的なNGF遺伝子の発現が神経系の形成にどのように影響するかを個体レベルで解析することができる.今年度の研究により確立したこの実験系を用いて,末梢及び中枢神経系に神経系の形成,生存維持におけるNGF遺伝子の機能を詳細に解析する予定である.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)