キイロショウジョウバエにおける誘発可能遺伝子ファミリー調節機構とその適応進化
Project/Area Number |
06273223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山崎 常行 九州大学, 理学部, 教授 (10108649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁田坂 英二 九州大学, 理学部, 助手 (60222189)
原田 光 九州大学, 理学部, 助手 (40150396)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 誘発可能遺伝子 / ショウジョウバエ / アミラーゼ / ヒートショック遺伝子 |
Research Abstract |
高等生物の遺伝子ゲノムには多数の重複遺伝子が存在する。このような遺伝子の進化は調節機構の進化やゲノムの進化とも関連しており、その進化機構を調べることによって、生物の適応進化を解明して行くことが出来る。その代表的な例として、ショウジョウバエのアミラーゼ遺伝子とヒートショック遺伝子に注目し、その分子進化の機構を調べた。 アミラーゼ遺伝子では、約5kbのスペーサー領域を挟んで二つの構造遺伝子(distalおよびproximal)が逆向きに重複しているが、この重複遺伝子のDNAレベルの変異を種内および種間の塩基配列の比較を通して調べた。その結果、(1)5'あるいは3'のflanking regionには構造遺伝子と異なったタイプの自然選択が働いていること、(2)構造遺伝子の解析からD.erectaには種特異的な有利な自然選択が働いたと考えられる部位があることを明らかにし、さらに(3)種内変異の比較からアイソザイム変異とDNA変異を対応させ、その系統関係を明らかにした。また5'あるいは3'領域について、これが環境変化に応答してどのような発現の調節をうけるのかをマイクロインジェクションの手法を用いて調べた。その結果、(4)転写調節に必要な5'側のcis-elementの領域が明らかになった。 ヒートショック遺伝子に関しては、すでに知られているHSFなどの調節因子遺伝子と共同で働く未知の調節遺伝子をクローニングするために、エンハンサートラップの系統を約5000系統作製しヒートおよびコールドショックを与えて、突然変異系統のスクリーニングを行った。その結果、それぞれ10系統程度の変異系統が見られた。これらの系統については今後トランスポゾンタッギングによって遺伝子のクローニングを行い、さらにその分子構造の解析を行って行く予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)