Project/Area Number |
06273231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
川内 浩司 北里大学, 水産学部, 教授 (70050523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野宗 豊彦 北里大学, 水産学部・学術振興会, 特別研究員
高橋 明義 北里大学, 水産学部, 講師 (10183849)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ソマトラクチン / 成長ホルモン / 鼻性脳下垂体因子 / クロコダイル / チョウザメ / コイ / ヨーロッパヘダイ / ヤツメウナギ |
Research Abstract |
ソマトラクチン(SL)はわれわれが真骨魚類で発見したホルモンである。本年度は爬虫類(クロコダイル)と四肢動物との分岐点に近い軟質類(チョウザメ)、および真骨魚類(ヨ-ロパヘダイとコイ)の脳下垂体を試料とした。クロコダイルとチョウザメの、シロサケSL抗体と反応する物質を認めたが、極微量のため構造決定に到らなかった。その過程でクロコダイル成長ホルモン(GH)を単離し全一次構造を決定した。本GHと既知の38種のGHを合わせて、分子系統樹を提案した。一方ヨーロッパヘダイのSLとGHの全構造を決定した。また、米国産コイから、アミノ酸配列の異なる2種類のSL(SLIとSLII)を単離し、SLIについて144残基、SLIIについて199残基のアミノ酸配列を決定した。両者の相同率は約50%であった。SLIの方が他の魚類のSLに対して高い相同性を示した。一方、SL遺伝子の発現はGHの発現調節因子であるPit-1によって調節されることを示した。 円口類(ヤツメウナギ)は現存する最も原始的な脊椎動物であり、GH分子族の起源を知るうえで極めて重要な動物である。各種脊椎動物のGH、PRLおよびSL抗体を用いてヤツメウナギGH分子族を検索したが、ウェスタンブロッティングで陽性な物質は認められなかった。この検索の過程で脳下垂体抽出物中の優勢なタンパク質を単離し、構造を決定した。これは121残基からなる糖タンパク質サブユニットで構成されるホモダイマーであった。アミノ酸配列には、既知の脳下垂体ホルモンとの間に全くホモロジーが認められなかった。そこで、抗体を作成して産生細胞を同定したところ、成魚において主葉前部の細胞に由来することがわかった。しかし、幼生においては嗅覚器官-嗅球-鼻脳下垂体管-腺性脳下垂体系で産生されていることがわかった。そこで、鼻性脳下垂体因子(nasohypophysial factor,NHF)と命名した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
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[Publications] Ono,M.,Harigai,T.,Kaneko,T.,Sato,Y.,Ihara,S.,Kawauchi,H.: "Pit-1/GH factor-1 involvement in the gene expression of somatolactin." Mol.Endocrinol.8. 109-115 (1994)
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