骨髄間質の幹細胞のアポトーシス阻止能と新しい間質由来因子の遺伝子クローニング
Project/Area Number |
06277212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
仁保 喜之 九州大学, 医学部, 教授 (60091287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新納 宏昭 九州大学, 医学部, 医員
大塚 輝久 九州大学, 医学部, 助手 (20185317)
大塚 毅 九州大学, 医学部, 助手 (50213773)
岡村 精一 九州大学, 医学部, 助手 (20136435)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 造血幹細胞 / 造血機構 / G-CSF / IL-4 / IL-10 / チロシンキナーゼ / 単球 |
Research Abstract |
精髄造血における正の制御機構の一つとして、顆粒球系細胞株の増殖・分化に対するG-CSFの二面作用をチロシンリン酸化を指標に検討した。 NFS 60とKasumi-1は、G-CSF刺激により3H-thymidine uptakeが亢進し、なかでもJAK-1とJAK-2のリン酸化が速やかに認められた。一方、HL-60とOTC-4にはCD11bやmyeloperoxidase(MPO)などの分化抗原発現や単球系への形態的分化を認めたが、3H-thymidine uptakeは亢進しなかった。また、JAK-1とJAK-2もリン酸化されず、タンパク量も減少していた。したがって、G-CSFによる細胞増殖の情報伝達には、JAK-1とJAK-2が必須であると考えられた。現在、HL-60およびOTC-4におけるリン酸化タンパクの同定と、それらの細胞分化に与える影響について解析を続けている。 幹細胞再生には間質細胞の重要性が指摘されているが、その後の分化方向を決定する上でサイトカインの果たす役割は大きい。単球系細胞は骨髄組織のみならず体内に広く分布し、そのサイトカイン産生は骨髄造血の方向性に大きく影響する。本研究課題では、サイトカイン刺激を介した単球の活性化・不活性化機構を検討し、造血機構への関与を考察した。なかでもIL-4やIL-10は、活性化単球の各種サイトカイン産生に対して強力な抑制作用を有するが、活性酸素やプロスタノイド産生にも抑制効果が認められた。更に、その機序が各々の産生酵素であるNADPHオキシダーゼならびにシクロキシゲナーゼ遺伝子の発現抑制に基づくことを生化学的に明らかした。両サイトカインのシグナル伝達機構解明のための、今後の有望な実験系の一つとして考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)