Project/Area Number |
06278202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉山 宗隆 東北大学, 理学部, 助手 (50202130)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 温度感受性突然変異体 / 苗条再分化 / シロイヌナズナ / 再分化能 |
Research Abstract |
シロイヌナズナの根あるいは胚軸断片をカルス誘導培地(CIM)で数日間前培養後、苗条誘導培地(SIM)に移植すると苗条が、発根誘導培地(RIM)に移植すると不定根が形成される。まず根外植片からの苗条再分化を指標としたスクリーニングにより、シロイヌナズナLandsberg erecta株のEMS処理後代において、7系統の温度感受性突然変異株を単離した。このうち3系統についての遺伝学的解析により、苗条再分化に関与する遺伝子座として、SRD1、SRD2、SRD3を見いだした。また同様の方法により、胚軸からの根再分化に関与する遺伝子座として、RRD1,RRD2、RRD3、RRD4、RRD5の5つを見いだした。 srd突然変異体の生理的特性(胚軸および根外植片における苗条再分化、根再分化、カルス形成の温度感受性の有無とその時期)を詳しく解析し、その結果に基づき、シロイヌナズナの器官再分化の枠組みを説明するモデルを構築した。本モデルの要点は、組織の生理状態としてIC(InCompetent、再分化能なし)、CR(Competent for Root redifferentiation、根再分化能のみを有する)、CSR(Competent for Shoot and Root redifferentiation、根および苗条再分化能をもつ)の3つを想定するところにある。胚軸はICの状態にあり、CIMでの前培養によりCRさらにCSRの状態に至る。これに対し、根ははじめからCRの状態にあり、前培養期間中にCSRに移行する。CSRとなった組織はSIMに移植されるとこれに応答して苗条を再分化する。CRまたはCSRの組織は根再分化能と分裂能を有し、CIMで培養を続ければカルスを、RIMに移植すれば根を形成する。SRD1はCSRから苗条形成に至る段階に、SRD2はIC→CRの移行段階とCSRから苗条形成に至る段階の両方に、SRD3はCR→CSRの移行段階にそれぞれ関与する。
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