銅代謝異常を伴うLECラット肝発癌の分子機構の解明
Project/Area Number |
06280101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉田 廸弘 北海道大学, 理学部, 教授 (60001765)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
葛西 宏 産業医科大学, 医学部, 教授 (40152615)
鈴木 和夫 千葉大学, 薬学部, 教授 (90109918)
中村 敏一 大阪大学, 医学部, 教授 (00049397)
杉山 俊博 秋田大学, 医学部, 教授 (00127242)
森 道夫 札幌医科大学, 医学部, 教授 (00045288)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥18,500,000 (Direct Cost: ¥18,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥18,500,000 (Direct Cost: ¥18,500,000)
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Keywords | LECラット / 銅代謝異常 / 肝炎hts遺伝子 / 肝癌 / ウイルソン病 / 活性酸素消去酵素 / HGF / プロモーション作用 |
Research Abstract |
LCEラットは急性肝炎から慢性肝炎に至り最終的には肝癌を発生する突然異変ラットである。これまでにLECラットの肝炎発症は常染色体劣性遺伝子様式によること、さらに銅代謝異常の関与によることが明らかにされている。本研究の目的は(1)肝炎発症遺伝子htsの単離とその機能解析、(2)肝炎から肝癌発生に至る過程での銅代謝異常に基づくイニシェーション、プロモーション、およびプログレッション因子の分子生物学的解析、および(3)hts遺伝子と銅代謝異常、肝癌発生との関連を明らかにし、ヒト肝癌発生機構の一因を解明することにある。 本年度の研究実績として、LECラットの肝炎遺伝子をクローニングし、この遺伝子はヒトウイルソン病原因遺伝子WDである銅輸送性ATPaseを支配する遺伝子と相同であることを明らかにした。そして、LECラットのhts遺伝子はWD相同遺伝子の銅輸送性ATPaseの膜結合部位とストップコドン相当部位が欠失した突然異変であることが分かった。また、生体における銅の輸送の制御機構、活性酸素の産生増加と活性酸素消去酵素の発現低下、発癌物質高感受性、慢性肝炎が肝癌への強力なプロモーションであること、肝再生因子HGFとそのレセプターについてHGFの癌細胞の浸潤誘導、HGFとc-metとの共発現による細胞癌化など機能的なことなどが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)