フリーラジカル損傷DNAの修復に関与する酵素の研究
Project/Area Number |
06280219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
関 周司 岡山大学, 医学部, 教授 (50032884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 公祐 岡山大学, 医学部, 助手 (30222540)
渡辺 晰子 岡山大学, 医学部, 助手 (30093719)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | DNA修復酵素 / APエンドヌクレアーゼ / DNA3′修復ジエステラーゼ / APEXヌクレアーゼ / dRpase様タンパク質 / フリーラジカルDNA損傷 / ferric nitrilotriacetate / ヒドロキシラジカル |
Research Abstract |
細胞のDNAは、毎日多数損傷されており、その修復異常が突然変異、ひいては発がんにつながることが知られている。本研究は、損傷要因の主要なものの一つであるフリーラジカルで損傷されたDNAの修復に関与する酵素の研究を目的とした。ラジカル損傷DNAは、超らせんpUC18DNAをferric nitrilotriacetate(Fe^<3+>-NTA)-過酸化水素(H_2O_2)で処理して作成した。ラジカル消去剤を用いた実験で、このDNA損傷にはヒドロキシラジカルが関与していることを示唆した。測定可能で主要なDNA損傷として、3′block一本鎖切断と塩基欠落部位(APサイト)が誘導されたが、修復系をさらに単純化するためAPサイトの修復研究には酸で脱プリンしたAP-DNAを用いた。これら損傷DNAを、APEXヌクレアーゼ、DNAポリメラーゼβ、45kDa(または47kDa)タンパク質、DNAリガーゼ、4NTPs、ATP等とインキュベーションすることにより、Fe^<3+>-NTA-H_2O_2誘導一本鎖切断DNAの50%以上、AP-DNA上のAPサイトの殆ど全てが修復された。この修復系を解析した結果、APEXヌクレアーゼは3′blockを除きまたは5′APendonucleaseとしてプライミング作用を示し、45kDa(または47kDa)タンパク質は5′blockを除くことにより修復を可能にすることが示唆された。さらに、APEXヌクレアーゼと類似の性状を持つAP endonucleaseとして、別に30kDa酵素を同定し、部分アミノ酸配列を決定した。47kDa(dRpase様タンパク質)については部分アミノ酸配列を決め、当該cDNAのクローニングを試みている。この様に、フリーラジカル損傷DNAの修復に関与する酵素として、APEXヌクレアーゼ、30kDa酵素、dRpase様酵素(45kDaおよび47kDa)を同定して、さらに研究を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)