Project/Area Number |
06280240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西澤 誠 京都大学, 医学部, 助教授 (30192248)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 転写制御因子 / 核内がん遺伝子 / Maf / Fos / Jun / bZip構造 |
Research Abstract |
ロイシンジッパー構造を有する核内がん遺伝子産物Mafの過剰発現により細胞がん化の機構を明らかにするために特に転写因子としての機能の解析、その標的遺伝子の同定などを中心に検討した。標的遺伝子の検討はMafの認識するDNA配列と類似の配列をDNAデーターベースより検索することによって作成した候補遺伝子のリストを基にした。その結果、mafがん遺伝子とその関連遺伝子の産物がこれまで分かっていた血球系細胞の他、眼などで組織特異的発現の制御を担っていることなどが明らかになった。またMafの機能ドメインを解析し、アミノ酸配列から予想されていたように、Maf蛋白のN末端3分の2が転写活性化ドメインとして機能しうることが確認された。さらに転写活性化能の検討の過程でかなり広範な細胞にMafと認識配列の類似したおそらく未知の転写因子が存在していることが示唆された。MafやFos,Junなどの核内がん遺伝子産物およびNF-E2 p45などCNCファミリーのbZip蛋白は非常に複雑な相互作用ネットワークを形成している。転写活性化能が細胞のがん化には必須であることから考えて、これらのがん遺伝子産物による細胞のがん化には何らかの標的遺伝子の発現が活性化されることが当然重要と思われる。しかし一方で分化に働くような遺伝子の転写調節領域に本来結合すべき転写因子以外の認識配列が類似した転写因子の拮抗によって阻害されるという可能性も細胞のがん化に重要である可能性も充分あるものと考えられる。
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