Project/Area Number |
06281201
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石倉 浩 北海道大学, 医学部, 講師 (70222982)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 紘之 北海道大学, 医学部, 教授 (80002369)
吉木 敬 北海道大学, 医学部, 教授 (60220612)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | 膵癌 / 転移 / 血管内皮細胞 / サイトカイン / 接着分子 |
Research Abstract |
膵癌はヒト消化器癌の中でも特に予後の悪いものでその生物学的悪性度における血行性転移の比重は高い。本研究では膵癌細胞の血行性転移機序を膵癌細胞と内皮細胞との相互作用を通じて解明することを目的とし、そこに使われる重要な分子の同定、生体での重要性について検定することを目指している。 1.膵癌細胞による血管内皮活性化: 全ての膵癌細胞はその培養上清・直接接触のいずれにおいてもヒト臍帯静脈由来血管内皮細胞を活性化しE-selectin,VCAM-1等の重要な接着分子の発現誘導を起こした。直接接触による血管内皮活性化には膜結合型の因子の存在が推定された。 2.膵癌細胞の産生する血管内皮細胞活性化因子の同定: 全ての膵癌細胞においてその培養上清にIL-1αの産生放出を認めた。またmRNAも全株に認められた。一方IL-6,TGF-β,bFGF,TNF-αなどの他のサイトカイン産生株は各株に異なり、全株の持つ血管内皮活性化因子の主体とは考えられなかった。IL-1αに対する特異抗体は培養上清とパラホルムアルデヒド固定後膵癌細胞の血管内皮活性化能をほぼ完全に抑制した。 3.ヌードマウスの膵癌血行性転移系を用いた解析: 生体内転移形成は膵癌のSLe^a/SLe^x産生性及びIL-6産生性とに相関していた。 本研究によって膵癌細胞などのように活性化内皮細胞に発現する接着分子のリガンドをもつ癌細胞が、自ら血管内皮活性化因子を作り転移形成を容易にするという機序の存在が示唆された。この現象のもつ生体内での意義について今後検討を進めていく必要があると考えられた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)