新しく見い出した細胞外マトリックス蛋白質のがん浸潤と転移への関与についての研究
Project/Area Number |
06281262
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
松本 健一 国立遺伝学研究所, 集団遺伝研究系, 助手 (30202328)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白吉 安昭 国立遺伝学研究所, 遺伝実験生物保存研究センター, 助手 (90249946)
中辻 憲夫 国立遺伝学研究所, 遺伝実験生物保存研究センター, 教授 (80237312)
池村 淑道 国立遺伝学研究所, 集団遺伝研究系, 教授 (50025475)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | 細胞外マトリックス / テネイシン / テネイシンX / ジーン・ターゲテイング / がん浸潤・転移 / テネイシン・ファミリー / 主要組織適合性抗原遺伝子群 |
Research Abstract |
がん細胞の浸潤と転移にはすでに秩序だって存在していた正常細胞や細胞外マトリックスの高次構造の破壊が伴う。細胞外マトリックスが正常組織でどのような存在様式をもち、がんの浸潤・転移にともなって壊されていくかは、がん研究における重要な課題である。我々の見い出した新規の細胞外マトリックス・テネイシンX(TN-X)の、がん細胞の浸潤・転移における役割を明かにするために、相同遺伝子組換えを利用したTN-X遺伝子の機能破壊(ジーン・ターゲテイング)を行なっている。現在までに以下のことを完了した。 1.ES細胞由来のゲノミック・ライブラリーより、既に得ているTN-XのcDNAをプローブとして、TN-X遺伝子の5'プロモタ-領域及び5'コ-デイング領域の約30kbのクローニングを行なった。次にNeo遺伝子(ポジテイブ・セレクション用)とDT-A遺伝子(ネガテイブ・セレクション用)を用い、相同領域の異なった3種類のターゲテイング・ペクターの構築を行なった。 2.エレクトロポレーション法によりES細胞にターゲテイングペクターの導入を行ない、サザーン・ハイブリダイゼーション法により、約250個のG418耐性細胞のうち、相同組換えを起こした1種類のES細胞を得た。次にこの相同組換えを起こったES細胞を用い、桑実胚とのサンドイッチによる凝集法により、キメラマウスの作成を行ない、今までのところ10ピキのキメラマウスを得ることができた。 現在、得られたキメラマウスと選別用マーカーをもつマウスとの交配中であり、germline transmissionが起こりヘテロ接合体が得られ次第、ヘテロ接合体同士の交配によりホモ接合体を得る予定である。このマウスについて形態学的な解析をおこない、がん化やがんの浸潤・転移への影響を調べる予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)