生体応答機構を介したがんの遺伝子治療:レトロウィルスベクターを用いた自己腫瘍への遺伝子導入の試み
Project/Area Number |
06282111
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
内田 温士 京都大学, 放射線生物研究センター, 教授 (10185019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 潤 京都大学, 医学部, 助手 (80252435)
田村 隆明 千葉大学, 理学部, 教授 (30112692)
勅使河原 計介 京都大学, 放射線生物研究センター, 助手 (50217402)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥12,800,000 (Direct Cost: ¥12,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥12,800,000 (Direct Cost: ¥12,800,000)
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Keywords | 遺伝子治療 / NK細胞 / LFA-1 / HSP70 / アポトーシス |
Research Abstract |
1.ある種の抗がん剤やキラーT細胞はがん細胞にアポトーシスを誘導して殺すことが報告されている。我々はアポトーシスの誘導に熱ショック等のストレスに対する抗ストレス因子であるHSP70の発現が関与していることを見いだした。即ち、HSP70の発現が抗癌剤に対する抵抗性をがん細胞に与えること。逆にHSP70の発現を抑制してやればがん細胞の抗癌剤に対する感受性は高まる可能性が示唆され、新しいがん治療の一つとして有望な手段として考えられる。 2.がん細胞に対する効率の良い遺伝子導入法をin vitroでレトロウイルスベクターを用いて検討した。ウイルスの感染を促進する因子としてポリブレン以外の物質を検索し、より毒性の少ないDEAE-デキストランやある種の脂質複合体がポリブレンと同等かそれ以上の効果を持っていることを見いだした。 3.NK細胞の細胞障害活性発現にはリンパ球の接着分子であるLFA-1が必要である、LFA-1分子に対する抗体であるYTA-1抗体がNK細胞を活性化し、LFA-1分子に付随したチロシンキナーゼの活性化が腫瘍細胞の認識に伴うことを見いだした。このチロシンキナーゼは解析した範囲では分子量からSRCファミリーに属すると考えられるが未知のものであった。また、T細胞の補助シグナルであるB7分子がin vitroでNK細胞の増殖維持に必要なことを見いだした。このことは生体内でもB7分子がNK細胞での増殖分化にに関わっている可能性示唆する。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)