熱ショック・ストレス蛋白質の機能・発現機構とその制御
Project/Area Number |
06282121
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
野瀬 清 昭和大学, 薬学部, 教授 (70012747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平岡 真寛 京都大学, 医学部, 助教授 (70173218)
吉開 泰信 名古屋大学, 医学部, 教授 (90158402)
渡辺 直樹 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (10158644)
中井 彰 京都大学, 胸部疾患研究所, 助手 (60252516)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥16,700,000 (Direct Cost: ¥16,700,000)
Fiscal Year 1994: ¥16,700,000 (Direct Cost: ¥16,700,000)
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Keywords | 熱ショック蛋白 / シャペロン / 温熱療法 |
Research Abstract |
低分子熱ショック蛋白質(hsp27)の増殖における機能につき、発現ベクターを用いた解析からhsp27高発現は増殖を抑制する可能性が示唆された。hsp27の各種変異体を用い、この増殖抑制には燐酸化およびC-末端での凝集体形成が関与することが示された(野瀬)。分泌経路の阻害剤で細胞を処理し、hsp47とコラーゲンとの結合、解離部位はゴルジ体以降で解離することが明らかとなった。また、この結合解離定数は定常状態では10^<-7>程度であることを示した(中井)。hsp90はカゼインキナーゼIIの活性サブユニットαのヘパリン結合部位に結合し、複合体を形成することを明らかした。またSV40T抗原とhsp90との複合体の再構成に成功した(宮田)。生存率でみた温熱耐性の程度と、hsp40,hsp70の細胞内含量とはいずれもよく相関し、hsp40も温熱耐性の良いマーカーとなることを示した。また、hsp70とhsp40が複合体を形成していることが明らかとなり、これらがシャペロンとして機能することが示された(大塚)。極低磁場を培養細胞に負荷し、hsp70の発現を見たが、HeLa,CHO細胞いずれにおいても発現上昇は見られなかった。また、マウスの移植腫瘍に加温処理を行い、hsp70のレベルを見たところ腫瘍周辺部で顕著な上昇が見られた(平岡)。細胞内に存在する腫瘍壊死因子(TNFα)が、細胞を加温した時の熱ショック因子(HSF1)のHSEへの結合能を増強させ、その結果hsp72の発現を高めることを見い出した。HSF1の結合能の増強は、細胞内TNFが直接HSF1に作用するわけではないことが示されている(渡辺)。U937細胞から核抽出液を調整し、hsc70遺伝子転写調節領域のDNA断片と結合する蛋白因子を検索し、増殖状態で異なったゲルシフトバンドが検出された。蛋白因子を精製して解析した結果、共通の蛋白質(分子量71,62kDa)が検出された(丸野内)。マウスリンパ節からγδ型T細胞をクローニングし、Vδ6またはVδ5を発現する2種のクローンを得た。Vδ6T細胞はhsp65と反応し、Vδ5T細胞はMethA繊維肉腫に反応性を示し、その反応性は抗hsp65抗体で阻害された(吉開)。カテプシンLの転写制御において、通常条件ではSp1が関与するが、誘導時にはEgr-1が転写制御領域に結合することが示された(石堂)。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)