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¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
研究の目的であるタキソ-ルのエナンチオ制御合成計画の基本となる2種の3環性キラル合成素子のエナンチオ選択的合成をまず検討し,それぞれ対応するメソ型前駆体について,1つはリパーゼを用いる不斉アシル化法を,1つはキラルリガンドを持つ遷移金属触媒を用いる不斉異性化反応を適用する手法の開発をはかり,それぞれ目的を達成した.すなわち,ビシクロ[2.2.1]ヘプタンおよびビシクロ[2.2.2]オクタン骨格を持つ2種の3環性メソ型ジオールに対してそれぞれアセトニトリル中リパーゼPSの存在下に酢酸ビニルを反応させるとそれぞれ対応する光学的に純粋なモノアセテート体が好収率で得られる事を見出した.さらにこれを両対掌体として活用し得る手法も確立した.さらに前例のないパラジウム触媒下の脱水反応を見出し,これらそれぞれを一挙に対応するα,β-不飽和エノン体とする手法も確立した.一方,キラルリガンドを持つ遷移金属触媒法によってもそれぞれのジオール体は定量的にそれぞれ対応するケトアルコール体に異性化することを見出したが,43%ee程度の不斉導入率であった.しかしながら,ジオール体をシリルエーテル体あるいはメチルエーテル体にすることによって劇的なエナンチオ選択性の向上が認められ98%eeに達するエナンチオ選択性を達成し,基本原料を大量に獲得する手法を確立することが出来,今後の計画の推進に資する成果を挙げた.
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