Project/Area Number |
06283204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高津 聖志 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10107055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植原 昭治 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (60272499)
菊池 雄士 東京大学, 医科学研究所, 助手 (60262078)
木梨 達雄 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30202039)
宮崎 純一 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (10200156)
等 泰道 東京大学, 医科学研究所, 助手 (10222241)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥36,000,000 (Direct Cost: ¥36,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥18,000,000 (Direct Cost: ¥18,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥18,000,000 (Direct Cost: ¥18,000,000)
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Keywords | ウィルス発癌 / 免疫不全症候群 / XID / JAK / STAT / IL-5 / IL-5R欠損マウス / サイトカイン / マウス / レトロウイルス / 伴性免疫不全 / Btk / IL-5レセプター / シグナル伝達 |
Research Abstract |
本研究は免疫担当細胞の発生・分化、活性化機構を明らかにし、それを攪乱する要因を明らかにするとともに、その制御法を開発し、ウイルス発癌の動物モデルを用いて個体レベルで発癌抑制を試みる。 (研究方法と研究効果)(1)マウスレトロウイルス(LP-BM5 MuLV)感染による免疫不全症候群(MAIDS)の発症機構を解析する目的で、MAIDS発症が遅延する伴性免疫不全マウス(XID)の骨髄の移植によるMAIDS発症の抑制効果を調べた。ウィルス感染マウスXIDマウスの骨髄細胞を移植することでMAIDS発症を抑制できることを初めて明らかにした。(2)XIDマウスはブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)に-アミノ酸変異がある。MAIDS発症遅延とBtkの異常の関連を明らかにするために野生型及びXID型Btkのトランスジェニックマウスを作製した。解析の結果、導入遺伝子由来のBtkが活性を有すること、野生型Btkを導入したXIDマウスではXIDマウスでは欠損しているCD5陽性B細胞が部分的に回復し、その脾臓B細胞はXIDマウスでは応答しない抗CD38抗体とIL-5の共刺激に対して有意な応答を示した。(3)IFNγ-R遺伝子欠損マウスではMAIDSの発症が遅延することを明らかにし、病態形成にIFNγが重要な役割を持つことを示した。(4)IL-5応答性株化細胞を用いて、IL-5刺激によりBtk、JAK1、JAK2キナーゼのチロシンリン酸化および活性化とJAKキナーゼの基質の一つであるSTAT5の活性化が惹起されることを明らかにした。また、これらの活性化にIL-5Rαの細胞内のプロリン残基に富む領域(Pro-Pro-X-Pro)が必須であることを初めて示した。(5)IL-5Rαの染色体遺伝子にネオマイシン耐性遺伝子とチミヂンキナーゼ遺伝子を導入したベクターを胚性幹細胞(ES)に導入し、変異ES細胞を選択した。それを用いて常法によりIL-5Rα遺伝子欠損マウスの作製に初めて成功した。IL-5Rα欠損マウスではIL-5で惹起される好酸球増多が認められず、CD5陽性B細胞の割合が有意に低いことを明らかにした。
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