Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河村 明 九州大学, 工学部, 助教授 (10177735)
多々納 裕一 鳥取大学, 工学部, 助教授 (20207038)
渡辺 紹裕 京都大学, 農学部, 助教授 (50175105)
宝 馨 京都大学, 防災研究所, 助教授 (80144327)
小尻 利治 岐阜大学, 工学部, 教授 (00026353)
|
Research Abstract |
1.全国の気象官署データを収集・整理し,異常高温・少雨特性を概述するとともに,主要地点の月降水量データから渇水持続曲線を描き,平成6年の渇水素因としての気象・水文特性の異常性を確率評価した. 2.各省庁,自治体の渇水関連資料を収集し,全国的にみた渇水概況を整理するとともに,関東・中部・近畿・四国・中国・九州各地域ごとの渇水実態と対応を渇水特性,水源特性,ダム貯水容量の推移と取水・給水制限等の渇水対応に焦点をあて比較考察し,ダム貯水率と取水制限率,給水時間と節水率などの関係をまとめた. 3.福岡市及びその周辺自治体の渇水時における上水道融通体制の可能性を一つの渇水リスクの軽減策を提示した. 4.高度化した水使用環境を享受している家計の平常時と渇水時の水消費構造を比較し,水使用の高度化が渇水時の家計の行動に及ぼす影響を考察する目的でアンケート調査を平成6年12月〜平成7年1月にかけて実施した.調査票は世帯調査票と個人調査票から構成され,5地域(福岡,広島,松山,高松,和歌山)を対象として合計1000世帯を抽出して行われたが,現在,調査結果を回収・整理し,分析を進めている. 5.西日本新聞(福岡),四国新聞(高松)の渇水関連記事面積の時系列変化を計測し,渇水対応とその反応をみるとともに,生活者の渇水意識の持続性を分析した. 6.最後に,本渇水でとられた各種施策も含め総合的渇水対策を提言した.すなわち,施設計画等のハードな施策及び渇水時の調整等ソフトな施策を講じるとともに供給サイドだけでなく,需要サイドにあっても種々の対応策を考えておくことである.
|