Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 誠 九州大学, 工学部, 教授 (90037739)
古賀 憲司 東京大学, 薬学部, 教授 (10012600)
西郷 和彦 東京大学, 工学部, 教授 (80016154)
加納 航治 同志社大学, 工学部, 教授 (60038031)
西村 淳 群馬大学, 工学部, 教授 (10107352)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
1.有機分子に情報を賦与してその組織化を実現するためのいくつかの新手法を開拓し,その結果として不斉分子認識を行うキラルレセプターや有機光情報記録素子の合成が可能になった。 2.分子認識にもとづく動的機能の発現が可能ないくつかの自律複合系を構築し,シクロデキストリンの不斉認識能を利用したキャピラリーゾーン電気永動法による光学異性体の分離分析,ポルフィリンを利用する糖のセンシング,大環状化合物の遺伝子発現制御因子としての機能発現,認識分子の特性を活用する酵素反応の制御等を達成した。 3.自律複合系による構造制御を目的として,反応性有機結晶の特異性ならびに選択性,C-H…π水素結合を利用する極性化合物の水中での選択的補足能,水素結合型二分子膜の自律的構造とゆらぎを伴う構造分離,分子の選択的吸着や触媒としての利用が可能な有機ゼオライト等に関する検討を行い,分子レベルでの情報の記録や伝達の機構を解明した。 4.人工酵素としての機能を発現できる自律複合系として,触媒性シクロファン,触媒性二分子膜,ルイス酸を機軸とする一般酸触媒,RNAを塩基配列特異的に切断する人工リボヌクレアーゼ等を開発し,そられによる反応制御ならびに物質変換が可能になった。 5.自律複合体を基盤とするセンシング,ならびに情報の増幅と変換を目的として,分子情報を刷り込む鋳型樹脂、細胞膜タンパク質の直接転移が可能なリポソーム,膜界面での分子認識のもとづく分子センサー,DNAを介さないRNAの自己複製系等を開発した。 6.本研究の成果をもとに,動的機能をもつ自律複合系を重点領域研究に発展させる研究の基盤が確立した。
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