Project/Area Number |
06402003
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
国枝 秀世 名古屋大学, 理学部, 助教授 (00126856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 譲 名古屋大学, 理学部, 助手 (10135296)
山下 広順 名古屋大学, 理学部, 教授 (80022622)
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Project Period (FY) |
1994 – 1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥20,200,000 (Direct Cost: ¥20,200,000)
Fiscal Year 1995: ¥6,100,000 (Direct Cost: ¥6,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥14,100,000 (Direct Cost: ¥14,100,000)
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Keywords | X線反射鏡 / X線望遠鏡 / 鏡面粗さ / X線散乱 / レプリカ |
Research Abstract |
高い効率を保ちながらX線望遠鏡の結像性能を高めるのが、当研究課題の目的である。今年度は二つの点に重点を置いて研究を進めた。 第一は、レプリカによるX線反射鏡製作法の確立である。まず、レプリカの母型については、その形状と粗さが問題になる。特に搭載用望遠鏡の口径が50cmになるため、それに対応したガラス母型で粗さ5A以下のものを用意することが必要であり、そのテストピースとして直径30cm長さ17cmのガラス円筒を発注した。基板としては、形状誤差をなくすため、剛性の高いアルミフォイルを選んだ。蒸着物質については、現在は金であるが、将来は白金やイリディウムの可能性も検討している。レプリカの試作では、使用するエポキシの濃度、厚みの最適化を目指している。 第二は、反射鏡の評価システムの確立である。今年度の予算の中心となったX線発生装置(RIGAKU RU-200)は11月初めに既設のビームラインに組み込まれ、12月から本格的な測定に用いられている。これまでに比べ、強度の安定性もよく、フィラメントの長寿命化で測定の効率も高まった。これを用いた性能測定としては、反射鏡の反射率の角度依存性、反射表面の粗さによる散乱測定を行なった。また、細いビームによる鏡面走査により、鏡面のうねりについても評価できた。 この結果、レプリカ法による反射鏡は、細かなうねりが、あすか衛星搭載望遠鏡より劇的に改善され、焦点面像のすそが大幅に押さえられた。これは、ASTRO-Eの様に4回反射を用いる場合は特に重要な改良であった。これからは、大きな形状誤差、およびアライメント誤差が課題となる。 来年度は、試作するレプリカ鏡の特性を今年度整備したビームラインを用いて評価しながら、より高い結像性能を目指して研究を進めたい。
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