磁気体積力による常磁性および反磁性液滴のレビテーション
Project/Area Number |
06452174
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山根 隆一郎 東京工業大学, 工学部, 教授 (50016424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 修造 東京工業大学, 工学部, 助手 (20143670)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥6,300,000 (Direct Cost: ¥6,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥6,300,000 (Direct Cost: ¥6,300,000)
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Keywords | 流体工学 / 磁性流体力学 / レビテーション / 常磁性 / 反磁性 / PID制御 / 液滴 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
本研究では常磁性および反磁性液滴の非接触保持および位置制御技術の確立の基礎的な知見を得ることを目的とし,磁性流体を用いたモデル実験とVOF法による数値シミュレーションを行い,次の結論を得た. 常磁性液滴のレビテーション: 1)常磁性液滴は磁場強度の強い方向に作用する磁気力を受けるが,磁場強度の最大値は磁場を発生するコイルあるいは永久磁石上にあり,自由空間内での浮揚は基本的に不安定である.そのため,安定浮揚には浮揚対象物の位置を検出してフィードバック制御を行う必要がある. 2)軸対称系では,軸と直交する平面内で軸上の磁場強度が極小値をもつ領域と極大値をもつ領域が存在する.前者は一般的に励磁コイルや永久磁石などの磁界源の近傍にあり,最低でも平面内の二次元の位置制御が必要になり,実現は極めて困難である.後者は一般的に磁界源からやや離れた領域に存在し,軸上の一次元の位置制御で安定浮揚が可能である. 3)軸対称のモデル系で励磁電流を変化させPID制御により常磁性液滴を安定浮揚できることが数値シミュレーションと磁性流体を用いた実験により確認された. 4)制御変数の増加によって安定浮揚状態に至るまでの時間は減少するが,過度に大きくすると液滴に形状振動が現れ,分裂によって浮揚が困難になる.安定浮揚の条件は液滴の物性値,制御変数の値,液滴体積だけでなく初速初期の位置なども依存する. 5)安定浮揚した液滴は磁場方向に伸張する.浮揚体積の増大あるいは表面張力の現象によってこの傾向は顕著になる. 反磁性液滴のレビテーション: 1)磁界源の適当な配置により自由空間内に磁場強度の極小点をつくることができるため,制御系を用ず反磁性液滴を特定点に安定浮揚させることが可能である. 2)数値シミュレーションと周囲の媒質として磁性流体,浮揚対象として非磁性液体を用いたモデル実験により反磁性液滴の安定浮揚の可能であることが示された. 3)界面は磁力線を貫かないように磁力線に沿った形状になる傾向があるが,表面張力の増大あるいは液滴体積の減少によってこの傾向は薄らぎ球形に近づく.
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Report
(1 results)
Research Products
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