4元カルコパイライト型化合物薄膜太陽電池に関する研究
Project/Area Number |
06452214
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
伊東 謙太郎 信州大学, 工学部・電気電子工学科, 教授 (20020977)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 佳男 信州大学, 工学部・電気電子工学科, 助手 (30262687)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Keywords | カルコパイライト薄膜 / 薄膜太陽電池 / 半導体ヘテロ構造 / 青酸カリ処理 / 半導体混晶 |
Research Abstract |
CuIn(S,Se)_24元混晶ならびにCuInS_2カルコパイライト薄膜を用いた太陽電池の研究を行ない次の知見を得た。 1CuとInSeの金属積層膜をH_2S中で硫化することにより、単層のCuIn(S,Se)_2薄膜を形成することができる(94年11月Material Research Society Fall Meetingにて発表、Jpn.J.Appl.Phys誌に投稿中)。さらに、その上に溶液成長CdSおよびIn_2O_3透明電極を形成したヘテロ接合を用いて、変換効率8%の太陽電池を実現した(95年3月の応用物理学会にて発表予定)。 2CuとInからなる金属積層膜を硫化し、シアン化カリウム水溶液で処理することにより、化学量論組成に合うと共に、過剰なキャリア密度を3桁軽減し、太陽電池として最適なCuInS_2薄膜を作製することに成功した。さらに、CdSおよびIn_2O_3電極からなるヘテロ接合太陽電池において、世界最高水準の9.7%の変換効率を達成した(Y.Ogawa et al.Jpn.J.Appl.Phys.33(1994)L1775‐L1777)。 尚、本助成金により、マグネトロンスパッタ装置を購入したが、同装置を用いて以下の実験を行ない、上述の研究成果を得るのに重要な役割を果たした。 1ガラス基板にMo膜を堆積し、CuIn(S,Se)_2薄膜をその上に製膜する技術を修得した。さらにソーダライムガラスを使用した場合、近年懸案となっている、基板からのナトリウム拡散による寄与があることを明らかにした。 In_2O_3、ZnO透明導電膜の形成に使用し、マグネトロン方式によるダメ-ジの軽減を確かめた。現在、(とくにCuInS_2太陽電池について)この透明導電膜を用いることにより、変換効率の向上が図れないか検討している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)