Project/Area Number |
06453199
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
エネルギー学一般・原子力学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井上 泰 東北大学, 工学部, 教授 (60005858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 浩道 東北大学, 工学部, 助手 (00166654)
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Project Period (FY) |
1994 – 1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥7,300,000 (Direct Cost: ¥7,300,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥6,300,000 (Direct Cost: ¥6,300,000)
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Keywords | 放射性廃棄物処理 / 群分離 / 固化処理 / イオン交換 / チタン系複合含水酸化物 / リン酸ジルコニウム |
Research Abstract |
本年度は、Cs,Sr,アクチノイド元素のそれぞれに対して最も適した交換特性を有する無機収着材を選択することを目的として以下の検討を行った。 含水酸化チタン(IV)を鉄(III)で修飾した材料のイオン交換性を調べ、既に明かにしたチタン系複合含水酸化物の検討結果と比較した。本交換体のイオン交換性は含水酸化チタン-ジルコニウムの場合と同様に含有している含水酸化チタンのイオン交換性に支配され、含水酸化チタン-ケイ素の場合に見られたような構成金属酸化物間の相互作用による新たな性質の交換基の形成はないことが分かった。これらチタン系複合材料の中で含水酸化チタン-ケイ素は種々の金属イオンに対して最も大きな収着容量を有しており、強酸性イオン交換樹脂と同程度の交換速度が期待できる。更にこの交換体は他の交換体にはない優れた放射性元素の固定化性能を示すので、種々放射性元素に対する良好な収着性能と処分のための安定な形態に容易に転換できる性質を合わせ持った無機収着材として有望である。 チタン系複合材料は高酸性溶液中でH^+に強い親和性を示すので、アクチノイド元素に対する有効な収着材とはなり難い。これに対して交換反応の立体障害がない非晶質リン酸ジルコニウムではリン酸基との錯生成のためにアクチノイド元素に対する良好な収着性能が期待できるが、リン酸基の含有量が多い交換体ではリン酸基の化学的安定性が著しく低下する。そこで、リン酸とジルコニウム塩溶液の混合条件と生成沈殿の熟成条件を検討し、交換容量の余り犠牲にしないでリン酸基の安定性を増大させた非晶質リン酸ジルコニウム(P/Zr=1.7)の合成法を確立した。今後は、設定した条件で合成した非晶質リン酸ジルコニウムを放射性廃液からのアクチノイド元素の選択的除去とその固定化を一連の操作で行うのに利用可能かを評価する。
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