肝性脳症における事象関連電位P300の脳マッピング
Project/Area Number |
06454260
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
渡辺 明治 富山医科薬科大学, 医学部内科学第3, 教授 (00033390)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 幸裕 富山医科薬科大学, 付属病院第3内科, 助手 (00235673)
斉藤 清二 富山医科薬科大学, 付属病院第3内科, 講師 (70126522)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
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Keywords | 肝性脳症 / 肝硬変 / 肝不全 / 事象関連電位 / トポグラフィー / 脳マッピング / 神経機能検査 / P300 |
Research Abstract |
肝性脳症の早期診断は、肝硬変の肝不全への移動の予知、潜在性脳症の診断と治療、肝炎劇症化の予知や劇症肝炎の初期治療にとってその臨床的意義は大きい。本研究では、定量的神経機能検査(5項目)から潜在性脳症を診断し、その認知機能の異常を事象関連電位(P 300)の等電位図(トポグラフィー、脳マッピング)の面から検討し、次のような新しい知見を得た。 1.肝硬変(代償性、非代償性)例と急性肝炎(重症型)例の血中アンモニア、記号追跡試験、WAIS(積木問題、符号問題)、光・音に対する反応時間(反応時間測定装置、G 1355 Medel RT-6、USA)の5項目の定量的神経機能検査から潜在性脳症を検出した。その頻度は肝硬変代償期、非代償期、急性肝炎(重症型)例でそれぞれ36%、64%、11%であった。 2.肝硬変と急性肝炎(重症型)例の認知機能を事象関連電位(P 300)の振幅の低下や潜時の延長から検討した。肝硬変例と急性肝炎(重症型)例では潜時の延長は認められたものの後者では有意差はなかった。 3.得られたP 300のデータを等電位分布図作成用のシグナルプロセッサー(日本電位三栄、トポグラフィーシステム711)で解析し、二次元カラー表示し、脳内局在の変化(脳マッピング)の特徴を明らかにした。その結果、対照例にみられるP300は中心・頭頂部付近に正円形にみられたのに対し、肝硬変例では側頭部または後頭部に偏在する例がみられた。 動作性能力検査の1つであり、また認知能力も必要とする運転適性を、警察庁方式のCRT検査(2項目の反射的動作と2項目の判断的動作)で検討し、5段階評価「2」以下を不適性と判定した。その結果、肝硬変代償期、非代償期、急性肝炎(重症型)例で24%、58%、9%で不適性を示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)