Budget Amount *help |
¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
Fiscal Year 1994: ¥6,400,000 (Direct Cost: ¥6,400,000)
|
Research Abstract |
1.矯正臨床上,下顎位の設定の困難な症状の一つであるdual-bite患者において,その前後的顎位の評価法の確立を目的として,外側翼突筋に注目し,その筋活動を表面電極を用いて記録する方法を考案した.口腔内の上顎結節後方の歯肉頬移行部に貼付した表面電極と,同筋に刺入した針電極により記録した単一unitを比較することにより,同部位の表面電極により,外側翼突筋の筋活動を記録し得ることを確認した.この方法を実際のdual-bite患者に用いると,習慣性咬合位においては外側翼突筋の筋活動はほとんど記録されないのに対し,dual-bite位においてはその筋活動の上昇が認められた. 2.開口にともない舌下筋に筋活動が生じ,舌の位置が変化するという現象(Jaw-tongue reflex)がネコにおいて確認されているが,この反射がヒトにおいても認められるか否かを検索した.オトガイ舌筋および茎突舌筋に相当する口腔底粘膜に電極を固定し,同筋からの筋活動の記録を行なったところ,開口によりこれら2筋の筋活動の増大が認められた.また,下顎切痕部にて深側頭神経および咬筋神経を電気刺激し,この時生じるH波のいき値を指標にすると,その1.3倍以上の刺激強度において,オトガイ舌筋および茎突舌筋に反射性の応答が記録された.つまり,ヒトにおいてもJaw-tongue reflexが存在し,この反射の誘発には側頭筋および咬筋からの低いき値の求心性入力が関与することが明かとなった. 3.呼吸にともない舌下筋にリズミカルな筋活動が生じることが知られている.これについて,舌下神経運動ニューロンの呼吸性リズム活動の発現に関する興奮性premoter neuronの局在ならびに投射様式をネコを用いて明かにした.
|