Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 守正 島津製作所, 応用技術部, 係長
稲見 和生 新居浜工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助教授 (60044096)
桑田 茂樹 新居浜工業高等専門学校, 工業化学科, 助教授 (60110160)
河村 秀男 新居浜工業高等専門学校, 工業化学科, 助教授 (80177740)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Research Abstract |
本システムは次の3部から成る.(1)電導度セルへの溶液添加部,(2)セル内の溶液の電導度測定部,(3)添加量と電導度の値を取り込み,データ処理をするコンピュータ.(1)については,当初はポンプを使って容量法で液を添加する予定であったが、予算の都合で天秤を使った重量法に変えた.そのために,添加液量の電気的な制御が難しかった.何故なら,サンプル液,容器等の総重量が天秤の最大秤量(230g)に制約されるために電気的な制御装置が全く使えないことと,もうひとつは,天秤を使うために装置が非接触系で無ければならない.これらの制約に関する問題点と解決法は次の通りである. 1.溶液の添加速度について:制御回路無しで液溜から電導度セルへの溶液の添加速度を制御するには自然流下速度制御しなければならない.流速の制御には注射針の長さと大きさで制御する方法を採用した. 2.溶液の添加量について:非接触系のためには添加液は滴でなければならない.また,滴下の間隔が,溶液が均一になる時間よりも長い必要がある.従って溶液添加の時間間隔を稼ぐためには1滴の大きさ(0.2〜0.5ml程度)を調整する必要がある.そこで,流速を遅くするために天秤上の液溜に付けた注射針を細くしても大きな滴を形成するように,針の先端にガラス管を付けて先端の面積を広くする方法や,先端に小さな液溜を付けて一定の液量が溜まってから落下するように工夫した.それでも大きな滴が落ちた後に小さな滴が続いて落ちることが希にあるので,先端の形状を工夫してこの問題も解決した. これらの工夫を信頼できるデータを得られた.添加液量から濃度変化を,溶液添加前後の比電導度から変化量を求めて,各濃度に於ける微分電導度,k=dk/dCを決定し,微分電導度と濃度の関係をグラフ化するプログラムを組み,目的のシステムを完成させた.現在,本システムを使ってシクロデキストリンとイオン性界面活性剤の錯体形成定数を決定する研究を行っている.近い将来にその成果を公表する予定である.
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