Research Abstract |
1.ガンゲ-シャ作『タットヴァ・チンターマニ』の言語(シャブダ)章のうち、sabdapramanyavada,sabdankaksavada,yogyatavada,asattivada,tatparyyavada,sabdanityatavadaの各本文テキストをまず入力した。従来サンスクリットのテキスト入力用に、諸研究者および申請者によって開発されてきた各種分析プログラムは、いずれも韻文・韻律形式分析用のものであった。申請者は、専門テキストの多くが哲学文献の散文であることもあって、以前から散文形式のテキストの入力方法、およびキーワード検索プログラム等を用いたテキスト分析を模索してきた。今回は、当初、テキスト・データベースの統一形式について、関係する諸研究者と討議を重ねたが、標準化(とりわけ散文テキストに関して)への結論を得ることはできなかった。従って今回は、あくまで散文形式サンスクリット・テキストについての実験的・個人的な試みを行ったに止まる。 2.入力した本文について、まず単純な語彙索引を作成し、各語彙について使用頻度を確かめた。そのうちからキ-・ワード(200語)を選定した。次にこのキ-・ワードを含む「定義文」の抽出を行った。この作業はKWIC形式の語彙索引を作成するのとほぼ同じプロセスで可能であった。 3.今回は『タットヴァ・チンターマニ』本文の上記テキストのみの入力で終わったので、今回抽出した「定義文」による諸注釈文献各部分の主題項目別対照テキストの作成は今後の課題となる。しかし近い将来には、標準化を考慮したデータベースとして公開することが可能となるだろう。 4.バルトリハリの言語哲学の分析に上記の方法を応用して、論文発表した。
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