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奈良・平安時代の初期貿易陶磁器出土遺跡と需要階級像の分析

Research Project

Project/Area Number 06610391
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 考古学(含先史学)
Research InstitutionKashihara Archaeological Institute , Nara prefecture

Principal Investigator

土橋 理子  奈良県立橿原考古学研究所, 調査第1課, 主任研究員 (60250370)

Project Period (FY) 1994 – 1995
Project Status Completed (Fiscal Year 1995)
Budget Amount *help
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Keywords初期貿易陶磁器 / 越州窯青磁 / 窯白磁 / 長沙窯青磁 / 鴻臚館 / 太宰府 / 博多 / 平安京 / 中国陶磁 / 越州窯系青磁 / 那窯白磁 / 定窯白磁 / 長沙窯黄紬褐彩 / 唐三彩
Research Abstract

初期貿易陶磁器は8世紀から11世紀初頭に日本にもたらされた。律令体制における対外関係の窓口は太宰府鴻臚館であり、中国陶磁器も太宰府が直接の受け入れを行った。その後の陶磁器の流れについては、官の先買権が守られていた時期と、太宰府における私的取引が活発化した時期に大別される。
私的取引が活発化した9世紀末に、日本にもたらされた初期貿易陶磁器の量は、飛躍的に拡大するが、爆発的に増加した品目は越州窯青磁であり、そのなかでも部分施釉の品であった。
初期貿易陶磁器の供給の経路については先に述べたとおり、公的な経路として太宰府鴻臚館をへて平安京に運ばれ、その後、下賜品として人と共に各地に移動するものと、私的な経路として太宰府鴻臚館で個人が入手し、各地に移動する場合が考えられる。
初期貿易陶磁器の需要層を概観すると、太宰府で入手する第1次需要層が公的取引から私的取引へと変化するに伴い、第2次需要層は初期貿易陶磁器を商品として入手する場合が増えたと推測される。しかし、11世紀後半以降でも中国陶磁器が大都市である平安京や博多周辺、太宰府、柳の御所跡に集中して出土しており、かつ出現の時期が平安京や博多周辺とどのくらい遅れるかで、都市度が計れると筆者は考えているが、同様の考察を初期貿易陶磁器に対して行ってみると、9世紀後半から11世紀初頭という時期において、量的にまとまって出土すること自体がまれな状況では、同等の判断を求めることは難しいと考えるに至った。しかしあえて述べるなら、九州における出土状況から、10世紀における越州窯青磁が、商品として取引されたのは太宰府鴻臚館や博多においてであり、その後の流れは固定された流通経路としては考えがたいといえよう。そのなかで、直接中国人と取引することこそが安定して中国陶磁器を入手する手段であり、だからこそ、九州に初期貿易陶磁器のなかでも、安価な越州窯青磁がまとまって出土すると考える。

Report

(2 results)
  • 1995 Annual Research Report
  • 1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1994-04-01   Modified: 2016-04-21  

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