Project/Area Number |
06610432
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
英語・英米文学
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
丹治 陽子 横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (90188459)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ダ-ウィニズム / 自然主義 / 新歴史主義 / フランク,ノリス / ジャック,ロンドン / ケ-ト,ショパン / 動物的イメージ / 思想史的コンテクスト |
Research Abstract |
1.フランク・ノリスの『ヴァンド-ヴァーと獣』と『マクティーグ』、ジャック・ロンドンの『野性の呼び声』と『白い牙』、ケ-ト・ショパンの『めざめ』を中心に、アメリカ自然主義の関係文献を収集した。 2.上記の作品にくりかえしあらわれる動物的なもののイメージに着目することをとおして、フランスの自然主義文学に由来するアメリカの自然主義が、その進展の過程でどのように多様化とつつ変容していったかを考察した。その結果として、ノリスからショパン、ロンドンへという流れのなかで、動物的なものが、たんに否定的な価値のみならず、しだいに肯定的な価値をも示すようになっていたという事実が浮かびあがってきた。 3.とするならばそのような事実はいかなる思想史的、社会史的要因によって生じてきたのか--それを新歴史主義的に考察するのが、つぎの研究課題となるだろう。より具体的にいえばショパンにたいするフェミニズム的思想の影響、あるいはロンドンにたいするニーチェの思想の影響といった要因が考えられるが、そのすべての背後にダ-ウィニズムがいかなるかたちで作用していたかも同時に考察しなければならないだろう。 4.しかしアメリカ文学のなかにおける動物的なもののイメージを論じる場合、それをたんにフェミニズム、ニーチェイズム、ダ-ウィニズムといった同時代の思想史的社会史的要因に注目すするだけでは足りないのかもしれない。文明と野性について独自の思想をつくりあげてきたアメリカが、その精神史をつうじて動物的なもの、野性的なものにどのような意味づけをあたえてきたかという通時的な視点も、同様に求められなければならない。 5.いずれにせよアメリカの自然主義の展開は、共時的にしろ通時的にしろ、以上のような思想史的コンテクストのなかで考えていかなければならないのではないか。
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