Research Abstract |
有限群の複素数体上の表現は,フロベニウス,バーンサイドによって研究され,ほぼ完成されたが,標数P(素数)の体上の群Gの表現は,ディクソンによってモジュラー表現とよばれ始められたが,その本格的な仕事は,ブラウワ-によるものである。伊藤は,PをGのシロ-P部分群としたとき,PΔG,P'=1⇔pXx(1)1=表現xの次数)^∀x∈Irr(G)となることを証明した。この定理をモジュラー表現で考えたとき,ミヒラ-,奥山は,次の定理を得た。PΔG⇔pXβ(1)^∀β∈IBr_P(G)ここでIrr(G),IBrp(G)は,それぞれGの通常既約指数,モジュラー既約指標の集合を表す。 これに関して,q(≠p)素数としたとき,q×β(1),^∀β∈IBrp(G)を満す群Gは,どんな群になるかという問題がある。マンツ,ウルフは,次の定理を証明した。P-可解群Gが,先に述べた条件を満たせば,Gのq-lengthは2以下でO^q(G)のP-lengthは,3以下となる。さらにこの定理の系として,P-可解群Gがβ(1)=P^<rp> ^∀β∈IBrp(G)を満たせば,O^P(G)/O_P(P^P(G))のp-lengthは1以下となる。このように,ドイツ,アメリカの研究者によって,そのp-lenghが,おさえられることは,示されているが,群の構造は,まだ漠然としている。そこで,これらの群の構造を,きっちりと決定することを考え次の定理を得た。 q×β(1) ^∀β6IBrp(G)を満すp-可解群は,Ar,n,q^mの直積の正規部分群と同型となる。ここでAr,n,q^mは,affine semi-linecin groupの部分群として定義される。
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