Project/Area Number |
06640098
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geometry
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
三波 篤郎 北見工業大学, 工学部, 教授 (30154157)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 力学系 / 非線形 / カオス / Henon map / 分岐0 / Kneading sequence |
Research Abstract |
非線形写像の力学系としての構造と分岐を研究するために、その最も単純なモデルとしてのHenon mapの性質を解明する…というのがこの研究の目的であった. 特に、Henon mapの分岐構造を調べるため、周期点曲面という代数多様体を導入し、その幾何学的な構造を調べてみようというのがひとつのテーマであったのだが、これについては、その周期点曲面の1-dimensional partとhyperbolic partとがどのように結合しているのかを表現するような、記号列に関する明快な十分条件を得ることができた.この条件は極めて自然であるために、必要条件になっていることも予想されるのだが、その証明は容易であるとは思われず、今後の課題である. さてHenon mapは非線形写像を調べる上での良いモデルではあるが、あくまで多項式という特殊な写像であり、そこで得られた結果についても、常に一般の非線形写像ではどうなるのかを考える必要がある.その意味で、上で述べたようなHenon mapの周期点曲面の幾何学的な構造に関する結果も、Henon mapを含む、より広いクラスについて証明することが必要である.そのためにはまず、1次元の2次関数の分岐構造についての結果を、より広いクラスの写像について証明しなおさなければならない.これに関しては、以下のような結果を得た. 単なるC^1-級しか仮定しない、極めて一般的なunimodal mapの1-parameter familyで、パラメータが十分に小さいところでは周期点を持たず、十分に大きな所では、horseshoe mapとなっているようなものを考える。これは1次元において、極めて一般的なhorseshoeの生成プロセスを考えていることに相当する.このようなfamilyの分岐ダイヤグラムの連結性を考えると、実はそれは標準的な2次関数族のものと全く同じになっている…ということが証明できるのである. この結果を使うことによって、Henon mapの分岐構造に関する上記の結果を、より広いクラスにまで拡張できる.
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