Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Research Abstract |
安尾は従来,種々のK理論に対してその分類空間となるような写像空間の考察に主としてホモトピー論的観点から取り組んで来たが,最近は考察の範囲を拡張して幾種類かの同変K理論に対しても同変ホモトピー論的観点より同様の研究を行うことを試みようとしている。この点に関しては,同変分類空間の構成法に関しての専門家である島川和久(岡山大学理学部)及び村山光孝(東京工業大学理学部)両氏との討論などを通して,トム・ディエックの意味での一般化された同変主バンドルに対する分類空間の構成に関して研究上の情報交換が行われ,その際に啓発される所も大きかった。現在特に,1960年代においてアティヤ-により導入されたKR理論の四元数ないしはクリフォード代数を用いた一般化を目指し,その方向から得られる新たな同変K理論に対する同変分類空間の考察は今後の研究課題である。既に,KR理論の或る意味での"四元数版"を考えることにより3次回転群SO(3)の各閉部分群Gに対しGを作用群とする一種の同変K理論が得られるという結果があり,これに関することは現在,安尾を含む数名の共同研究としてまとめつつあるが,KR理論や従来の同変K理論でアティヤ-が用いた楕円型作用素によるボット周期性の証明のアナロジーがこの仕事でも使えることが判ったのは共同研究者の一人である入江幸右衛門氏(大阪女子大学学芸学部)の指摘によるものであり,その他の点でも同氏とのその後の交流により幾つかの研究上の収穫があった。また,クリフォード代数の自己同型群にも考察の目を向けたが,これに関しては三村穫および田坂隆士両氏(ともに岡山大学理学部)それぞれとの討論によって啓発される所があった。 中井は,前年度に中間的に発表した3次の連分数展開に関連する3次のテ-タ・ワイル和についての結果を整理し現在まとめつつある。
|