場の量子論および統計力学における数学的諸問題と無限次元解析
Project/Area Number |
06640188
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
解析学
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
新井 朝雄 北海道大学, 理学部, 助教授 (80134807)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | ボリンフォックス空間 / P(φ)モデル / ゲージ理論 / 正準交換関係 / ウィルソンループ / 量子スカラー場 / 作用素解析 / ダランベールシャン |
Research Abstract |
(1)Bonson Fock空間において,第二量子化作用素の摂動が生成する熱半群に関するトレース公式を摂動のクラスが非常に一般的な場合に対して確立した.この結果の応用として,Golden-Thompson型の不等式や有限温度におけるP(φ)型の量子場モデルの古典的極限を導いた.(2)2次元非単連結領域における非可換ゲージ理論に現れる正準交換関係(CCR)について研究した.非可換な場合のWilsonループは,product integralを用いて表現される.いまのCCRがSchrodinger表現に同値であるための必要十分条件がWilsonループを用いて定式化された.さらに,product integalの理論を援用することにより,この必要十分条件を特異点に関する量のみを用いて書き直した.また,非自明な例を構成した.(3)d次元Minkowski空間における外場問題(荷電量子スカラー場と外部電磁場との相互作用を扱う問題)を作用素論的な観点から論じた.Minkowski空間のいくつかの対象に付随する(L^2(R^d)上の)自己共役作用素の族で強可換な族を導入し,これに関する作用素解析を展開した.この過程で作用素値Lorentz変換も論じられた.この作用素解析の応用として,ダランベールシャンの摂動に関して,新しい結果が得られた.特に摂動されたダランベールシャンが生成するユニタリ群の積分核が計算された.外場問題への応用としては,Schwingerの固有時(proper time)の方法の背後にある数学的構造が明らかにされた.
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)