Project/Area Number |
06640210
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
解析学
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鵜飼 正二 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (30047170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木内 博文 東京工業大学, 大学院・情報工学研究科, 助手 (00251611)
高橋 渉 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教授 (40016142)
寳来 正子 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教授 (00015588)
小島 定吉 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (90117705)
藤井 光昭 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (70016343)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 漸近理論 / 相対論的Euler方程式 / 古典力学的極限 / 離散ボルツマン方程式 / 衝撃波解 |
Research Abstract |
1)相対論的Euler方程式の漸近解析 これは光速に近い速度で運動する流体の運動方程式で、一般相対性理論におけるEinstein方程式から導かれ、古典力学における完全流体のEuler方程式に対応するものである。後者については多くの数学的研究があるが、前者については空間1次元の場合に対する研究が若干あるのみであった。本研究では、多次元空間の場合の初期値問題が、時間局所的に解が存在することと、典型的Euler方程式との間に漸近関係が成り立つことを証明した。まず、強凸エントロピー関数が具体的に構成でき、この方程式が準線形対称双曲系に変換できることを示し、その適切性から、局所解の存在を証明した。そして、光速をパラメターと見なしたとき、この解が光速に関して一様なノルム評価を持つことを示し、これにより、光速が無限大の極限で、この解が古典的Euler方程式の解に収束することを証明した。この結果は流体の運動に関して相対性理論と古典力学との間の漸近関係を与えるものである。 2)離散Boltzmann方程式の衝撃波解の研究 これは気体の衝撃波の研究の為に導入されたモデル方程式で、これまで多くのモデルが提案されているが、衝撃波解の存在が証明されたていたのは、2、3の特別な場合に限られていた。本研究では任意のモデルについてその存在を証明した。力学系理論の立場からはheteroclinic orbitの存在を証明したことになるが、平衡解の集合は多様体を作るので、従来の手法では扱えない。そこで問題を非線形境界値問題として捉え、線形化方程式の解の新しいアプリオリ評価を導き、証明した。この方法は境界層の理論および流体方程式の漸近理論に応用できる見込みで、また力学系理論への応用も可能と考えている。
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