解析的偏微分方程式におけるジュブレイ性とフレドホルム性
Project/Area Number |
06640225
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
解析学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
三宅 正武 名古屋大学, 理学部, 教授 (70019496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 紀明 名古屋大学, 理学部, 講師 (50154563)
伊藤 正之 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (60022638)
岸 正倫 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (40022545)
小川 卓克 名古屋大学, 理学部, 助手 (20224107)
青本 和彦 名古屋大学, 理学部, 教授 (00011495)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | グルサ-問題 / ジュブレイ族空間 / テプリッツ作用素 / フレドホルム性 / 特異偏微分作用素 / 形式解の収束性 / 漸近解析 |
Research Abstract |
本研究の成果は多岐に渡るので、研究代表者の三宅正武の研究成果を中心に研究実績の報告をする。解析的偏微分方程式のグルサ-問題は従来では優級数の方法による研究がほとんどであったが、三宅はテプリッツ作用素のフレドホルム性の議論を数列空間に適用することに依って、各種のジュブレイ族空間における可解性のみならず、初めてグルサ-問題においてフレドホルム性の概念が自然に導入される事を明らかにすると共に、指数公式を与えた。これは、従来の優級数に依る方法は単に可解性の証明にのみ有効であったのに対して、関数解析的手法及び結果が自然に適用されることを与える優れた方法である事を示している。 また、一般の常微分方程式系に対して、各種のジュブレイ族空間での指数公式をジュブレイ位数に付随して定義される行列式から定まる表象を用いて与えた。これらの結果は、常微分作用素及び偏微分作用素の何れに対してもフレドホルム性がテプリッツ作用素によって統一的に議論することが出来る事を示している。 この成果のもとに、不確定特異点型偏微分作用素に対してもジュブレイ族空間における指数公式を証明し、形式べき級数解の収束性を特徴付る事に成功した。これは、柏原・河合・ショストランドによる結果の類似で、テプリッツ作用素の立場からの特徴付である。 また、形式べき級数解に対する漸近解析の手始めとして、熱方程式をモデルとして形式解のボレル総和可能性を特徴付ると共に、熱核が発散級数解のボレル和の解析接続から得られる事や佐藤超関数としての表現で与えられる事を明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)