反応-拡散方程式系におけるパルス解の大域的構造について
Project/Area Number |
06640299
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
池田 榮雄 富山大学, 理学部, 助教授 (60115128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 万里 富山大学, 理学部, 助手 (20204836)
阿部 幸隆 富山大学, 理学部, 助教授 (80167949)
小林 久寿雄 富山大学, 理学部, 教授 (70033925)
吉田 範夫 富山大学, 理学部, 教授 (80033934)
風巻 紀彦 富山大学, 理学部, 教授 (50004396)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 反応-拡散方程式 / 進行波解 / 特異摂動法 / 安定性 / 分岐 |
Research Abstract |
2成分系の双安定な反応-拡散方程式において、大きさが同じで、異符号の速度を持つ2つのフロント(進行波)解が共存する状況を具体的に作った。この時、2つのケース:「共に安定な2つのフロント解の存在」、「共に不安定な2つのフロント解の存在」が考えられる。いずれの場合も、これらのフロント解の近傍に、新しいパルス解(2つのフロント解を結合した様な解)が分岐してくる事が示された。方法としては特異摂動法を用いた。その結果、得られたパルス解の(線形化の意味での)安定性解析が可能になった。パルス解の安定性には2つのフロント解の安定性が強く関わっており、安定なフロント解に対する0(単根)以外の固有値は全て実部が負であり、不安定なフロント解に対しては、0(単根)と1つの正の固有値を持ち、残りは全て実部が負である。2つのフロント解より分岐するパルス解の周りでの線形化方程式の固有値は、近似的には2つのフロント解に対する固有値の和集合として与えられることが示された。このことより、共に安定なフロント解より分岐するパルス解は、近似的には2つの0固有値(残りは全て実部が負)を持つが、厳密には、このうちの1つは負の方向のずれる事が示された。従って、このパルス解は安定である。他方、共に不安定なフロント解より分岐するパルス解は不安定であることが示される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)