Project/Area Number |
06640313
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
久保 泉 広島大学, 理学部, 教授 (70022621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大和 祐一 広島大学, 理学部, 助手 (70112175)
中村 宗敬 広島大学, 理学部, 助手 (10227944)
竹中 茂夫 広島大学, 理学部, 助教授 (80022680)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 確率解析 / ホワイトノイズ / エルゴード理論 / カオス / フラクタル |
Research Abstract |
我々は、自然界におけるランダム現象の解析を推進すること、特に白色雑音系との関連で解明して行くことを目指した。今年度のの第一の目的として上げたのは、白色雑音系を記述するために超汎関数の空間を用いているが、それが無限次元Bargmann空間とどのように関わって居るかを明らかにすることであった。それは、横井氏との共著で示した通り、無限次元Bargmann空間の列と速度の列を用いて自然に記述できることが判明した。またそれによって、「ゆらぎの理論」の中で、超関数や超汎関数が果たす役割をより明確にしている。これらの超汎関数はHida distributionと呼び慣わされているが、特に有限次元のものは、通常の超関数とガウス型確率変数の合成で構成されることを示すことができた。更に進んで、一般の場合においても、無限次元の超関数とガウス型の確率変数の合成であることも示すことが出来た。これらの成果の上に立って、もう一度、超汎関数の空間を見直せば、非常に直接的な構成方法が与えられることが判明した。それは、加重ナンバー作用素を導入することで行われ、非常に見通しのよいものである。無限次元のブラウン運動の果たす役割も見えて来て、レヴィーのラプラシアンとの関連も解明の目途がついてきた。 ランダム現象のもう一方の入口である、カオスやフラクタルの立場からは、フラクタルな自己相似集合のハウスドルフ測度の性質を調べることができ、不変測度との絶対連続性をもつ場合の特徴付が完成した。また、2次の有理関数のジュリア集合のもつフラクタルな性質が、そのパラメータへの依存性とともに詳しく解明された。
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