Project/Area Number |
06640351
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
太田 耕司 京都大学, 理学部, 助手 (50221825)
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Project Period (FY) |
1994 – 1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | クエーサー / 活動銀河中心核 / 銀河団 / 宇宙背景放射 |
Research Abstract |
ASCA広域探査の光学同定のために、東京大学木曽観測所のシュミット望遠鏡にモザイクCCDを装着して、撮像観測を行った。バンドはBとRの2色である。天候に恵まれ、X線で探査を予定している領域のほぼ全面を観測することができた。その後このデータの処理解析を行い、半分の領域については測光、座標決定ができるようになった。この領域では3月になって、X線源の検出が暫定的に行えたので早速光学同定を行ってみた。半径1分以内で光学データで検出される天体については、その光度、座標を測定し終わり、候補天体のリストは作成済みである。同時に、過去の文献データとの同定や赤外線衛星IRASによって得られた点源との同定も行っている。3月現在、これら作業を実施中である。 一方、深宇宙探査は、Lynx領域とSA57領域について行っているが、前者については、すでにX線での観測は終了しており、今年度にデータの処理解析も終了したので、この光学同定を、パロマスカイサーベイチャートや木曽観測所のCCDで撮像したデータを用いて行った。候補天体を選び座標測定等を行い、X線源の候補天体リストを作成した。これをもとに、米国キットピーク天文台の望遠鏡を用いて、分光観測をおこなった。その結果、約30%のX線源については、z=0.5付近及びz=0.9付近のクエーサーであることが初めてわかった。とりわけ、後者の天体は、2型クエーサーという長年その存在が示唆されていたタイプのクエーサーである可能性がきわめて高く、クエーサーのポプュレーション、光度関数、進化、形成、そしてその他観測的宇宙論の分野に大きなインパクトを与えるものであり、今後の進展が期待される。 SA57領域については、この3月に米国ハワイ大学の望遠鏡を用いて深い撮像観測を行う予定となっている。このデータをもとに、候補天体をリストアップし、来年度は分光観測を行う予定である。
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