Project/Area Number |
06640377
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
赤石 義紀 東京大学, 原子核研究所, 教授 (50001839)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ハイパー核 / ストレンジネス / カスケード計算 / ダブルハイパー核 |
Research Abstract |
高エネルギー研究所の陽子シンクロトロンは、ストレンジネス物理のデータ生産において世界でも重きをなしている。ストレンジネス-2のハイパー核は、重粒子間相互作用について貴重な情報を与えてくれるが、問題はそれを如何にして生成するかである。我々は、グザイ・ハイパー核とダブルラムダ・ハイパー核を生成する方法を提案した。それは、グザイ粒子を軽い^4Heの原子軌道に止め、脱励起させることである。その結果出来るストレンジネス-2の系は、ストレンジネス・ハロ-をもった狭い幅のグザイ核状態とほぼ純粋なダブルラムダ核状態を持っている。次に、Ξ^-・^4He原子のカスケード計算によってどの原子軌道からグザイ粒子が吸収されるかを求めた。結果は、Ξ^-のs軌道吸収が25%、p軌道吸収が73%となった。これと、ハイパー核^4_<ΛΛ>Hの生成分岐比を組み合わせると、液体ターゲットで、静止Ξ^-当たり約15%の大きな割合でこのダブルラムダ・ハイパー核が生成されることがわかった。s軌道吸収とp軌道吸収の割合はターゲットの密度に依存しており、より有利な条件を探すことも可能である。 さらに我々は、(K^-,K^+)反応によって、角運動量の大きいグザイ状態が選択的に励起されること、^<208>Pb核において幅の狭いグザイ状態が観測される可能性があることを指摘した。ダブルラムダ・ハイパー核は今までのところ数例した見つかっておらず、今後の実験が待たれるところである。
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