Project/Area Number |
06640462
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高木 滋 東北大学, 理学部, 助手 (20154750)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | NMR / 核磁気緩和 / 少数キャリア系 |
Research Abstract |
少数キャリアの異常f電子系及び関連系の中から、UP・CeP・TmTe・YbPdSbを取りあげ各々NMRによる研究を行った。 1.UPの磁気秩序状態の^<31>P核NMR:U系の磁気秩序状態は、(A)高い転移温度をもつ場合でも明瞭なスピン波励起が観測されない、(B)秩序状態でsingle-Q⇔multi-Q磁気構造転移を示す場合が多いという特徴をもつ。これらの特徴の起源を解明するめ^<31>P核NMRによりUPの秩序状態の研究を行い、以下のことを明らかにした。 (1)秩序状態の最低温度域でT_1^<-1>が参照系の非磁性ThPより約2桁enhanceされたKorringa様の温度変化を示すことから、UPが"incipient heavy-electron"系であることを明らかにした。またこのT_1^<-1>の温度変化を与える非常に低エネルギーの磁気励起の起源につき、f-モーメントが交換相互作用により結合すると同時に伝導電子によるsingle-site的な散乱も受けるとするモデルに、更に磁気秩序による分子場の効果も取り入れてMF-RPAにより磁気励起スペクトルをモデル計算し定性的説明を与えた。 (2)T_1^<-1>はsingle-Q秩序相では常磁性相に匹敵する程異常に大きいが、T_0でのsingle-Q⇔double-Q転移に伴い約2桁減少する。これに対し反強磁性モーメントの大きさの温度変化は、転移点直下のdouble-Q相の方が直上のsingle-Q相より遙かに大きいというT_1^<-1>に矛盾する振舞を示す。multi-Q構造の出現は、free-energyの4次・6次の項が重要であることを意味し、fと伝導電子との大きな混成のhigher order effectであると考えられる。しかしT_1^<-1>の突然の変化を含めsingle-Q⇔double-Q転移の微視的立場からの定量的理解は依然今後に残された課題である。 2:Cep・TmTe・YbPdSbのNMR:これらの物質についても各々NMRによる研究を行い成果を得て現在論文準備中であるが、紙数の都合で詳細は省略する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)