短波長自由電子レーザーの発振ダイナミックスの実験研究
Project/Area Number |
06640538
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理学一般
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
磯山 悟朗 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (80125989)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜 広幸 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (70198795)
|
Project Period (FY) |
1994 – 1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Keywords | 自由電子レーザー / FEL / ストレージリング / 増幅率 / ゲイン / ハ-モニックキャビティ |
Research Abstract |
分子科学研究所極端紫外光実験施設のUVSORストレージリングを用いて短波長自由電子レーザー(FEL)の実験を行っている。本年度は、以下の様な研究実績を上げた。 (1)高調波加速空洞による増幅率の増大。縦方向バンチ結合型ビーム不安定性を抑えるために使用する高調波加速装を用いて、電子ビームのバンチ長を通常の6割程度まで短くすることが出来た。FELの増幅率は電子ビームのピーク電流に比例するので、同じ平均ビーム電流に対してバンチ長に逆比例して増幅率は増加する。また、高長波加速装置を用いてバンチを短くした状態でバンチ長のビーム電流依存性を測定した。バンチはビーム電流の増加と共に長くなるが、通常の運転モードでのバンチ長との比はほぼ一定に保たれる事が解った。その結果、増幅率は1.75倍に増大した。 (2)FELの発振ダイナミクスの研究。ゲインスイッチの技術を使い、十分に冷却された電子ビームを用いた場合の時間構造をパイプラナー光電管で測定した。反射鏡の損傷が少ないレーザー波長500nm付近で実験を行った。レーザーのピークパワーは、ゲインスイッチを用いると通常の10倍まで増加した。出力レーザー強度の時間変化から増幅率の時間変化を求めた。ビーム電流を変えて出力光の時間構造を測定した結果、ビーム電流が高い場合にはレーザーの時間幅は短く、低い場合は時間幅が広い事が解った。増幅率の時間変化を求めると、ビーム電流が高い場合には初期のゲインは高いが急速に減少する。逆の場合には、初期ゲインは相対的に低いが、時間変化も小さい。測定で求めた初期ゲインのビーム電流依存性は、高調波加速装置を用いてゲインを高めた場合の計算値と良く一致した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)